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地球最後の日、隣にいるのはどの娘。?

1 :ホワイト・アルバム:2001/05/25(金) 22:15 ID:lY4iZjcI
ここは、死に至るまでをどの娘。と過ごしたいか語るスレッドです。

2 :名無し娘。:2001/05/25(金) 22:16 ID:qpjbwKxA
俺の娘。

3 :名無し娘。:2001/05/25(金) 22:17 ID:cF/vHMi6
>>1
ホワイトアルバム (・∀・)カコイイ!!

4 :モー娘。板に名無しさん(羊):2001/05/25(金) 22:17 ID:Cle7YNME
石川。

5 :名無し娘。:2001/05/25(金) 22:18 ID:UB9yEk3U
安倍だぁ・・・それ以外は考えられん・・・

6 :名無し娘。:2001/05/25(金) 22:20 ID:Tlogmcu.
石川と横にいながら最後の日を迎える

7 :りょうたん ハァハァ:2001/05/25(金) 22:22 ID:iFNkaJ6U
広末

8 :名無し娘。:2001/05/25(金) 22:26 ID:V7zYcMA.
なっちが天使として隣で待ってます

9 :名無し娘。:2001/05/25(金) 22:28 ID:yWVELk22
>>8
なっちは豚天使です。

10 :名無し娘。:2001/05/25(金) 22:28 ID:lY4iZjcI
広い草原の大きな木の下で、髪を黒に戻したやぐっちゃんとじゃれあい、
「また会おうね」といって最後の時を迎えたいな・・・・。

11 :名無し娘。:2001/05/25(金) 22:29 ID:o0YygyoU
よっすぃだな

12 :りょうたん ハァハァ:2001/05/25(金) 22:30 ID:X1vBvjmo
涼子

13 :名無し娘。:2001/05/25(金) 22:33 ID:qpjbwKxA
地球最後の日には、もうなっちはおばちゃんになってそうなので、
若い加護と結合しながら逝きます。

14 :名無し娘。:2001/05/25(金) 22:35 ID:lY4iZjcI
》13
おもしろい!

15 :名無し娘。:2001/05/25(金) 22:37 ID:20R1FXko
めぐたん

16 :名無し娘。:2001/05/25(金) 22:37 ID:7m0AvnB6
保田と一緒なら地球が滅んでも生き延びられるので、保田

17 :後ろから前から吉澤:2001/05/25(金) 22:37 ID:Nw7Lh00c
俺の吉澤を奪おうとする奴らの頭を鉄パイプで
殴りながら逝くよ・・・・

18 :名無し娘。:2001/05/25(金) 22:42 ID:xOA3DFvo
ちゃむが隣にいたら、世界がどうなろうと構わない

19 :名無し娘。:2001/05/25(金) 22:43 ID:ETIWS1LE
「未来の扉」を爆音で聞きながら、一人で逝きます

20 :ななっすぃー:2001/05/25(金) 22:45 ID:ZAFMbmd6
after schoolか?

21 :漢人:2001/05/25(金) 22:50 ID:lY4iZjcI
》19
漢だね・・・・。
惚れたよ。


「ふるさと」もイイナ。

22 :名無し娘。:2001/05/25(金) 22:57 ID:sMkr8kTA
ジャンボ鶴田

23 :名無し娘。:2001/05/25(金) 22:58 ID:Vv5CwZfg
別に好きじゃないけど、飯田圭織がいい。
感性が強そうだから最後の日にどんな行動するか見てみたい。

24 :はんぺら:2001/05/25(金) 23:02 ID:cdyPMXXY
( `.∀´)
   ↑
これ以外の誰がいる!

25 :後ろから前から吉澤:2001/05/25(金) 23:10 ID:W8iD9YOY
群がる暴徒を追い払い血だらけになった俺に
優しく寄り添う吉澤・・・・・(幸

26 :名無し娘。:2001/05/25(金) 23:14 ID:lY4iZjcI
涙が出てくる・・・・。

27 :名無し娘。:2001/05/25(金) 23:15 ID:7Cj4sBgM
地球もろとも自爆しようとするギロチン大王を抱いて上昇していく飯田ロボ。
「ロボ!、もどってこい!」
「のののいうことがきけないのれすか!、ロボ!、いいらロボ!」(泣き声)

28 :後ろから前から吉澤:2001/05/25(金) 23:16 ID:W8iD9YOY
>>27
うう・・泣ける・・・

29 :はんぺら:2001/05/25(金) 23:19 ID:cdyPMXXY
>>27
ええ話や・・

30 :プッチペニ:2001/05/25(金) 23:19 ID:LEkmFtSI
メンバー全員と俺だけが生き残って、そこから新しい人類の歴史が・・・

31 :江田島平八:2001/05/25(金) 23:20 ID:dTg9ktD2
膨張して地球共々爆発しそうな( ● ´ ー ` ● )を( `.∀´)が瞬間移動で・・・

32 :プッチペニ:2001/05/25(金) 23:22 ID:LEkmFtSI
>>27
皮肉にもそれが、飯田ロボにとって
最初で最後の人間らしい行動であった・・・

33 :ホワイト・アルバム:2001/05/25(金) 23:23 ID:lY4iZjcI
>>27
まさに最終回の王道です・・・
自爆した飯田ロボのおかげで人類は新しい歴史を作って・・・
てギロチン大王ってなんや!?

34 :後ろから前から吉澤:2001/05/25(金) 23:23 ID:W8iD9YOY
>>31
うう・・これも泣ける・・

35 :後ろから前から吉澤:2001/05/25(金) 23:25 ID:W8iD9YOY
>>33
実写のジャイアントロボですな。

36 :江田島平八:2001/05/25(金) 23:25 ID:dTg9ktD2
>>34
( ´D`)<ほんとうかよ。

マジレスすると・・・石川かな? 辻じゃムードが出ん!(w
石川とポジティブに語り合い、最後の時を迎えたいものだ。

37 :名無し娘。:2001/05/25(金) 23:29 ID:lY4iZjcI
36
分かる!
分かるよ、それ・・・・。

でも最後はネガ・・・になりそな予感

38 :プッチペニ:2001/05/25(金) 23:31 ID:LEkmFtSI
チャオ!とか逝って氏んでくと思われ。

39 :はんぺら:2001/05/25(金) 23:31 ID:cdyPMXXY
( ^▽^)「あたしに構わず、みなさん逃げてください!」

全員「そお?ありがとう梨華ちゃん!じゃあね!」

( T▽T)「・・・・。」

40 :名無し娘。:2001/05/25(金) 23:34 ID:YwmQ81E.
誰でもいいからそばにいて欲しい。
一人はやだ。

贅沢言えば、絶対加護か吉澤

41 :江田島平八:2001/05/25(金) 23:37 ID:dTg9ktD2
( ^▽^)<ののたん・・・あと少しで地球が滅びるんだね・・・

( ´D`)<あ、うんこ!

( T▽T)<・・・(このガキ・・・)

42 :名無し娘。:2001/05/25(金) 23:37 ID:u4/lCOB2
http://members.tripod.co.jp/~tomi_to_matsu/aibon.html ←こいつ

43 :江田島平八:2001/05/25(金) 23:39 ID:dTg9ktD2
>>42
地球が滅びてもそいつは生き延びそうだな。

44 :名無し娘。:2001/05/25(金) 23:39 ID:mhyqyVtQ
>>42
くだらん

45 :アンチ石川(元石川ヲタ) :2001/05/25(金) 23:40 ID:KmdVl/dA
ホワイト・アルバムで一曲だけ選ぶとしたらHelter Skelterかな。

46 :名無し娘。:2001/05/25(金) 23:46 ID:JtG2.SUs
よっすぃ
頼りになりそうだから

47 :名無し娘。:2001/05/25(金) 23:47 ID:mhyqyVtQ
>>42
http://up.e-chome.net/morning2ch_4750.jpg

48 :42:2001/05/25(金) 23:49 ID:u4/lCOB2
>>47
thanx

49 :江田島平八:2001/05/25(金) 23:52 ID:dTg9ktD2
>>47
地球最後の日にはこんなのがそこら中に転がる事になるんだろうな・・・ネガティブ。

50 :名無し娘。:2001/05/25(金) 23:55 ID:9RhB.flo
ご く ろ う さ ん

   / ̄ ̄ ̄\
   | _⌒⌒_ |
 Ψ|(_・  ・_) |Ψ
 └| ___  |┘
   |  ヽ皿皿ノ |
   \      /
     ̄ ̄ ̄ ̄

51 :名無し娘。:2001/05/26(土) 01:03 ID:NGu5IyHk
ageageageageageage

52 :( ´D`)v:2001/05/26(土) 01:05 ID:mZ54HpWc
ののたんといっしょ

53 :江田島平八:2001/05/26(土) 01:55 ID:AtQJ/tCw
新メン4人と・・・

( 0^〜^0)( ^▽^)(;´Д`;)(´D` )(’д’ )

54 :名無し娘。:2001/05/26(土) 02:33 ID:mrBJ9pbM
>>45
俺は Happiness Is A Warm Gun だな。

55 :名無し娘。:2001/05/26(土) 02:38 ID:hn.IkAbA
>>54
俺はSexy sadieだな

56 :名無し娘。:2001/05/26(土) 02:47 ID:yP.6OD/2
blackbirdがいい

57 :名無し娘。 :2001/05/26(土) 02:49 ID:ZJgutGig
俺はDear Prudence

58 :55:2001/05/26(土) 02:50 ID:nirL4xzU
>>57
それも好き

59 :名無し娘。:2001/05/26(土) 02:52 ID:ZJgutGig
>>58
俺はどっちか迷うんだよね
Dear PrudenceかSaxy Sadie
あとSavoy Truffleも好き

60 :名無し娘。:2001/05/26(土) 02:54 ID:nirL4xzU
へえ、もういっちゃうとホワイトアルバムって全部すき
すごいアルバムだなあ

61 :江田島平八:2001/05/26(土) 02:57 ID:AtQJ/tCw
・・・ホワイトアルバムってエロゲーのホワイトアルバム?

62 :名無し娘。:2001/05/26(土) 02:58 ID:ZJgutGig
つうかビートルズ殆ど好き

63 :名無し娘。:2001/05/26(土) 02:58 ID:uy6o18W.
ビートルズです・・・

64 :名無し娘。:2001/05/26(土) 03:01 ID:BIlzVJYk
blackbirdアコギ弾きはじめの頃よく弾いたなぁ

65 :江田島平八:2001/05/26(土) 03:02 ID:AtQJ/tCw
>>63
そうなんですか〜〜〜? ですか?

66 :名無し娘。:2001/05/26(土) 03:06 ID:uy6o18W.
THE BEATLES ってアルバム 通称ホワイトアルバム

67 :名無し娘。:2001/05/26(土) 03:14 ID:yP.6OD/2
dear Prudence,won't you come out to play?
ヒッキー(Prudence)に外に出てきなよと誘う歌なんだよな。
なんか親近感がある。

68 :名無し娘。:2001/05/26(土) 03:20 ID:ZJgutGig
>>67
実際は違うけど
そうも解釈できるな
そしてヒッキーソングといえばNowhere Manだよ

69 :名無し娘。:2001/05/26(土) 03:22 ID:Ma8bGqCY
>>68
あ、ほんとだ そういわれると

70 :名無し娘。:2001/05/26(土) 03:29 ID:ZJgutGig
そして俺はヒッキーだよ

71 :名無し娘。:2001/05/26(土) 06:40 ID:5/nuxpfU
一瞬にしてクソスレになってしまったな。

72 :名無し娘。:2001/05/27(日) 01:57 ID:2iMQNEdc
誰か修正してくれ

73 :江田島平八:2001/05/27(日) 02:12 ID:wUq8wwP.
地球最後の日?

(^▽^)<どうなるんですか〜〜〜?

74 :名無し娘。:2001/05/27(日) 02:13 ID:AVraJWg.
娘。達と共に宇宙に旅立つ。

75 :はんぺら:2001/05/27(日) 02:15 ID:E/GRKOII
( `.∀´)<あたしは宇宙でも息できるわよ!

76 :江田島平八:2001/05/27(日) 02:19 ID:wUq8wwP.
>>75
わしと一緒に宇宙遊泳しないか?

77 :同胞県民:2001/05/27(日) 02:22 ID:LvXlYehs
飯田圭織と手作り弁当を持って川原へ手を繋いで散歩
芝生に腰をおろして弁当を広げる
圭織が卵焼きを箸で取り食べさせる
口に入る、そのとき・・・

−−−−−−−−−−−−断章−−−−−−−−−−−

78 :はんぺら:2001/05/27(日) 02:23 ID:E/GRKOII
>>75
( `.∀´)<酸素ボンベは無しよ!

79 :江田島平八:2001/05/27(日) 02:24 ID:wUq8wwP.
>>78
上等じゃ。

80 :はんぺら:2001/05/27(日) 02:26 ID:E/GRKOII
>>79
( `.∀´)<もちろん垂直飛びで宇宙まで行くのよ!

81 :名無し娘。:2001/05/27(日) 02:29 ID:C5X.VriQ
石川と二人で晩ご飯作って
それを仲良く食べて後かたづけが終わって
おやすみのキスをしたら、
なぜか東の空が明るくなったので不思議に思って
窓の外を見る・・・・ここでホワイトアウト

ああ、素晴らしき我が人生

82 :江田島平八:2001/05/27(日) 02:30 ID:wUq8wwP.
>>80
廬山亢龍覇で共に宇宙へ・・・

83 :はんぺら:2001/05/27(日) 02:33 ID:E/GRKOII
>>82
( `.∀´)ノ( ´D`)
これも連れてっていいかしら?

84 :名無し娘。:2001/05/27(日) 02:33 ID:AVraJWg.
なんかポジティブなのかネガティブなのか分からなくなってきたぞ?


でも、まあageってことで

85 :江田島平八:2001/05/27(日) 02:34 ID:wUq8wwP.
>>83
構いませぬぞ。
(^▽^)も共に連れて逝きませう。

86 :はんぺら:2001/05/27(日) 02:36 ID:E/GRKOII
( `.∀´)<大変よ!地球が破滅するらしいわ!!
( ´ Д `)<ん〜・・。興味ないよ・・ZZzzz・・
( `.∀´)<あんた分かってるの?!大変なのよ!!
( ´ Д `)<後藤関係ないもん・・ZZzzZZzzZ・・・
( `.∀´)<ムキ〜〜!!

87 :はんぺら:2001/05/27(日) 02:37 ID:E/GRKOII
>>85
( T▽T)<宇宙って寒いんですよね?石川寒いの苦手です・・。

88 :名無し娘。:2001/05/27(日) 03:34 ID:0ZLlm.ug
山崎「こんな事もあろうかと、手は考えておいた」
つんく「戦艦ハイパーハローモーニングで迎撃や」

89 :名無し娘。:2001/05/27(日) 03:39 ID:0ZLlm.ug
中澤「辻っ、宇宙服の中で菓子食ったらあかん、氏ぬで」
辻「へるめっとのなかでおかしやじゅーすが飛び回って前がみえないのれす」

90 :名無し娘。:2001/05/27(日) 04:22 ID:gU2JQcqg
滅亡もあと数時間なので真里と二人で散歩に出ることにした。

二人はしっかりと手を繋いで歩いた。無言で歩いた。
途中から線路の上を歩くことにした。真里はレンゲの花を摘んで歩いた。
しばらく行くと、ほとんどの窓が割られている荒れた電車に出会った。
中へもぐり込んだ。押し上げた真里のお尻がとてもかわいい。
電車の中はボロボロでどのシートも焼け、引き裂かれていたので二人は
床に腰をおろした。そっと真里を抱きしめた。
「別にここでいいよね」「うん、どこでも同じ」

そのまま真里を抱きしめて最後の瞬間を待った。
二人は強く抱き合ったまま待った。

91 :プッチペニ:2001/05/27(日) 05:25 ID:tBGkzFOU
♪ごまごまごまごまごまごまと〜

92 :名無し娘。:2001/05/27(日) 10:50 ID:sFTHqWr6
お、腕が鳴るスレ発見。
書きたい、けど時間ねぇーっ。

93 :名無し娘。:2001/05/27(日) 11:13 ID:qbRYnb6k
>>90
いいよ、これ。自分もなんか書こう・・

94 :名無し娘。:2001/05/27(日) 14:50 ID:kkYia/VI
皆さん、知ってるとは思いますが、一応…
http://saki.2ch.net/test/read.cgi?bbs=morning&key=../kako/966/966427413
これの65から。ちょっと良いから読んどけ。

95 :名無し娘。:2001/05/27(日) 15:12 ID:j4pe8nwQ
中島みゆき

96 :はんぺら:2001/05/27(日) 15:16 ID:PAs3Km8Y
>>95
それはBGMだけでいい。

97 :名無し娘。:2001/05/27(日) 16:21 ID:uU4qsFYk
石川と一緒に死ねたら言う事ないなぁ・・・・・・。

98 :名無し娘。:2001/05/27(日) 16:24 ID:.BdCXj2.
石川は渡さない

99 :97:2001/05/27(日) 16:25 ID:oIiy2v/U
>>98
そう思ってる奴は多いだろうなぁ〜

100 :はんぺら:2001/05/27(日) 16:28 ID:PAs3Km8Y
( ^▽^)ノ( `.∀´)
こちらはいかがですか?

101 :名無し娘。:2001/05/27(日) 17:52 ID:pPW/xJY6
 

102 :名無し娘。:2001/05/27(日) 20:00 ID:.z.s/PmI
「こんな洞窟の中に何があるの?もう疲れたよぉ。」

俺は真希の小言を聞き流して薄暗い洞窟を奥へ奥へと進んだ。
此処は富士の樹海の最奥部。巨石の影にひっそりと存在する
殆どの者はその存在すら知らない筈だ。

暫く進んでいるうちに、やがてまた真希は、今度は真剣な調子で言った。

「ねぇ、貴方が伊達や酔狂でこんな所にくる人じゃないのは解ってるけど、
 いったいこの奥には何があるの?
 あと6時間ぐらいで隕石がぶつかって、私たち… 私たち皆…」

最後まで言わないその心意気と、
此処まで俺を信頼して黙ってついて来てくれた真希の優しさが
俺には本当に嬉しかった。

この最高に大切なヒトを失ってたまるものか…

俺は振り返って真希に最高の笑顔を見せながら言った。

「その角を曲がれば見えるから…」

103 :名無し娘。:2001/05/27(日) 20:14 ID:.z.s/PmI
それは幻想的な光景だった。
どういう構造になっているのだろう
今までの通路と違い、ほのかに明るいこの広大な空間の
ど真ん中にそびえ立つ巨大な氷柱の中に眠る一人の凛々しい少女。

俺の後ろの真希がポツリとつぶやいた声が
思う以上に大きく空間にこだました。

「い、いちーちゃ… ん?…」

それは市井紗耶香そのヒトだった。
5年前のあの日の、17歳の姿のままで、
この富士の地下に眠っていたのだ。

「紗耶香はこの事態が来るのを予見して眠りについたんだ。
 君達にはソロデビューしたいからと言うことにしてね・・・
 紗耶香はこの事態を止めるのが自分しか出来ないことと、
 この事態が起こるまでの5年間、何らかの手段を講じなければ
 自分の… 自分の生命が持たないことを自覚していて決断したんだ。」

切れ切れにやっと語り終わった俺の頬を涙が行く筋も伝い落ちた。
俺が恐縮してしまうほど落ち着いた様子で真希は言った。

「そっか、市井ちゃん自分で背負い込んじゃう真面目なヒトだもんね…
 すっごく真面目で、頼りになって…
 ねぇ、一つ聞いてもいい? 市井ちゃ… 紗耶香とはどんな関係だったの?」

104 :名無し娘。:2001/05/27(日) 20:20 ID:.z.s/PmI
それは近い様で、遠くて、それでいて決して忘れられぬ
甘くて、辛い記憶だった。
俺は軽く呼吸を整えると言った。

「紗耶香は俺にとって一番大切なパートナーだったよ。
 …って、おぃ、真希、そんな顔するなよ。
 この際、今だから言うけれど、俺の一番大切な宝物は君だよ。
 君さえ居れば他には何もいらない。」

俺の珍しくも素直な物言いに真希は若干はにかみながら
あかんべーをして言った。

「ちょーし良いんだから… でも… ありがと。」

105 :90:2001/05/27(日) 21:53 ID:XYwbigeI
>>93
さんきゅ。
調子に乗って、もいっちょいってみるよ。

106 :90:2001/05/27(日) 21:56 ID:XYwbigeI
暴徒を恐れてなっちの家族と共にさらに田舎へ逃れたが、これは杞憂だった。
確かにいくつか騒動も起こってはいた。しかし思ったよりか世間は静かである。
みんな、地球が滅亡することの現実感が未だに湧かないのだろう。
ちなみに本来の自分の家族はこの際に縁を切った。おれはもう安部の人間なのだ。

ここ最近にはない落ち着いた日々をなっちの家族と共に送った。安部の血縁が
集結していることもあって、毎日が正月といった雰囲気である。
そんなところへなっちの祖母が孫の花嫁姿を見ておきたいなどと言い出すもの
だから一挙に慌しくなった。
女衆が嬉しそうに動き回り働く中、自分も含めた男衆はこんな時には何の役にも立た
ない。せいぜいが子供の相手をするぐらいである。
既に開いている商店などはどこにもなく、すべて有り合わせの間に合わせなのだが、
どうやらレースのカーテンを利用してウェディングドレスを用意するらしい。
その他にも見事な工夫で、あれよという間に木造2階建ての農家が、小さな教会に
変身してゆく。が、相変わらず男の肩身は狭い。

しかし、考えてみればこの瞬間にも世界が消滅する可能性があるのであり、この数日
ろくになっちと話をしていないことにおれは強い不安を覚えた。
なっちの姿を探してほとんど飾り付けの終わった邸内をうろついた。ようやく奥の部
屋でウェディングドレスに身を包んだ彼女を見つける。ドレスが完成したので試着
しているらしい。
「ね、見て。きれいだべ?」
「ん? ドレスが?」そう言って抱き寄せようとしたが、さらりと身をかわされた。
「きれいなドレスが汚れるべさ」。べーっと舌を出すなっち。
――なぜおれは無理にでもこの時なっちを抱きしめなかったのだろうか――

緊張したからトイレに行くと彼女は言った。
「やばいべ」。ヒラリと白いレースのフリルを揺らして走り去るなっち。
ああ、まさかこの言葉と後ろ姿がおれの見た最後の彼女になるとは。
永遠に続く切ない気持ちのまま、おれは宇宙の終わりに立ち会ってしまった。

107 :名無し娘。:2001/05/27(日) 22:09 ID:/0QfgKRc
≫106
あぁ、なんか重いべ・・・。
でもがんばった!!ありがとうだべさ

108 :名無し娘。:2001/05/28(月) 08:07 ID:PzrRiM0A
102-104の続きは?

109 :名無し娘。:2001/05/28(月) 22:17 ID:.hkpuytU
>>106(90)
是非続きをお願いします

110 :109:2001/05/28(月) 22:18 ID:JfY2I.Mk
age

111 :名無し娘。:2001/05/28(月) 22:20 ID:97Gaa9jk
age

112 :106=90:2001/05/30(水) 00:54 ID:7hOMXCNM
>>109
おれは精神的ヘタレなので、いま自分の書きこみを読み返して凹んでいる。
やっぱり文才ないよなあ…。討つだ。

悪いけどsageさせてもらうよ。
次は石川か加護で書くつもり。「うまく書けたら」書き込むと思う。

113 :名無し娘。:2001/05/30(水) 21:48 ID:NlcEA8Gs
>>112
ガンバ。マイペースでGO!

114 :名無し娘。:2001/05/30(水) 23:10 ID:5u7Up9oE
age

115 :90:2001/05/30(水) 23:57 ID:xK5SKWh6
月面から眺める地球の崩壊は美しかった。雲は消え去り、大地が露出していた。
噴煙をあげて大陸は避け、海は赤く染まった。日本はごく簡単に水没してしまった。
宇宙観光なんぞでこの光景を拝めた俺は、果たして幸運なのか不幸なのか。

月面基地には30人程の人間がいた。半分が一般人で、半分が技師や学者だ。
自給自足できるような施設ではないので、全員が生き長らえられる期間は長くて
3か月らしい。
話し合いの結果、食料と水が尽きる前に冷凍カプセルを用意して、全員をコールド
スリープ状態にすることになった。電気だけは太陽電池でまかなえるらしい。
カプセルは数を用意できないので二人で一つを使うことになった。組み合わせは
家族優先で、独り者はくじ引きで公平に割り振られることになった。

いよいよ眠りにつく時になり、自分と同じカプセルに入る相手が若い女性である
ことを知らされた。はて、どこかで見た気がするが思い出せない。
軽く挨拶はしたものの、さすがに喋ることは何もない。二人は無言でカプセル内に
横たわる。
透明なプラスチックのハッチが微かなモーターの音と共に閉じられた。
冷凍睡眠とはいっても再び目覚める可能性はほぼゼロであり、死ぬことと何ら変わり
はない。俺はこの期に及んで恐怖を覚えた。汗をかき、震えた。
「手をつないでもいいですか?」
唐突に隣の女性に声をかけられ、その声から俺は相手が誰だか思い出した。数年
前までアイドルだった石川梨華である。間違いない。
彼女の方に顔を向けると目があった。無言で見つめ合った。そっと手を握ると彼女
も震えていた。
学者がハッチをノックして何事かを言っている。いよいよらしい。俺は頷いて返事
を返した。
再び彼女の方に顔を向けた。笑顔で彼女を見つめると、彼女も笑顔を返してくれた。
この上もなく幸せな気分だった。震えは二人とも収まっていた。
ぷしゅっという音がして麻酔ガスがカプセルに充満した。
俺は彼女の笑顔を目に焼き付けながら、意識が薄れてゆくのを感じた。

116 :名無し娘。:2001/05/31(木) 18:37 ID:rGWNzvfU
>>115
素晴らしい!!!
是非続編もお願いします!

117 :90:2001/05/31(木) 23:27 ID:W8RY/h.c
今日も圭織のヒザに顔を埋めてめそめそ泣いた。朝目を覚ましてから日が暮れるまで
圭織のヒザでただ泣くだけの生活を何週間も送った。圭織はその間ずっと俺の頭を
撫で続けてくれた。
夜になると俺は圭織を殴った。罵倒し、蹴り倒し、引きずりまわした。
言いようのない不安や恐怖、孤独やみじめさに耐え切れずに俺は毎晩圭織を殴り続
けた。
そうしていつか眠ってしまい、次に目が覚めた時に自分が出来ることは泣く以外に
他はなかった。どうしようもなく惨めで情けなくて、ひたすら悲しかった。

そういった日々を過ごす合間に俺はコツコツと側車つきの単車を組んでいた。作業
は遅々として進まなかったが、いつか二人でサイドカーに乗って旅に出るのが俺の
夢だった。
部品や工具をちょこちょこ盗んで間に合わせ、最後に白い百合の花を側車のボディ
にペインティングして仕上げた。古いBMWのバイクがベースだった。

出発の日の正午、圭織の「どこへ行くの?」という言葉を無視して、俺は昨夜警官
を殴り殺して入手した拳銃を圭織の手へ握らせた。
「なにこれ?」「そいつで俺を撃て」「なんで?」「撃て」「そんなことできるワケ
ないじゃん」「いいから撃てって」「ヤだよ、絶対ヤだ。圭織ワケわかんないよ」
俺は泣いている圭織の髪の毛を掴んでバイクのタンクへ顔を叩きつけた。
「ふざけんなバカ女。おまえが俺を殺さなきゃ、他に誰がやるってんだ?」
さっさと撃てヤだよと圭織ともみ合っている内に一発目が俺の腹にめり込んだ。その
まま圭織の手の上から強引に引き金を何回も引いた。
俺は「ナイスジョブ」と親指を立てて圭織に笑いかけるつもりだったが、口から出て
きたのは血の塊だった。
泣きじゃくる圭織を側車に載せ、エンジンキーを廻した。エンジンはかかったよう
だが俺はそのまま血に染まったタンクに突っ伏してしまった。
顔を横へ向けると、圭織は泣きつづけていた。俺はタンクに頭を載せながら、初めて
彼女に謝った。だがその声も大型の水平対向エンジンのアイドル音にかき消されて
彼女には届かなかった。俺の目は自然と閉じていった。

118 :90:2001/06/02(土) 02:19 ID:0nBPlgqA
最後のホームルームの時間中、僕はずっと加護の後姿を見ていた。
目を離すことができなかった。
加護は先生の話を聞いて泣いているようだった。ハンカチで目を拭っていた。
僕は先生の話なんてまったく聞いていなかった。

中学を卒業したあと、どこかで加護と偶然出会ったり、風の噂に加護の話を聞いたり
するのを僕はよく夢想した。そんな空想の世界での僕は、現実よりか積極的で、素直
で男らしいのだった。そして空想の世界では今よりもずっと加護と仲良しでいられた。
僕はどこかでそういった夢のような出会いがあると、漠然と、しかしずーっと信じて
いた。だけどそんなことはもう絶対にありえないのだ。
いまから1ヶ月先には誰一人例外なく、すべての人間は必ず死ぬのだ。

先生の話のあと、女子の何人かは先生にすがって泣いた。声をあげてなくヤツも
いた。男子はみな押し黙っていた。誰もが席から離れようとせず、教室を出て帰ろう
とする者もいなかった。

僕は胃の痛さをこらえながら、加護の肩を叩いた。振り向いた加護の目は真っ赤
だった。みんなの視線が自分に集まっているのを感じた。
だけど言葉は何も出てこなかった。僕は加護の前でしばらく俯いて突っ立っていた。
ふと唐突に僕は自分の席に戻り、筆箱から消しゴムを取り出した。
「これ、持ってて」とその消しゴムを加護に手渡した。声と手が震えていた。
加護は僕の消しゴムを受け取り、しばらく僕の顔を見つめてから、今度は自分の筆
箱から消しゴムを取り出し、僕に差し出した。
加護とまともに目があったけど、僕はすぐ目をそらしてしまった。何も言わずに僕は
加護の消しゴムをズボンのポケットに押し込んだ。
緊張に絶えきれずに「バイバイ、加護」と僕は言った。かろうじて出た自分の声は、
まるで他人の声のようで、ひどくうわずっていた。
僕はみんなの視線を感じながら、一人教室を出た。振り返らなかった。
ポケットの中の加護の消しゴムを握り締めて階段を降りた。
下駄箱の前で僕はとうとうこらえきれず、座りこんで泣いた。声をあげて泣いた。

119 :名無し娘。:2001/06/03(日) 00:21 ID:SAfTcBqY
定期ageの時間です

120 :90:2001/06/03(日) 01:58 ID:f4ajG8E6
6月某日の日記より抜粋
久しぶりにテレビの取材を受けた。モーニングムスメとかいう女の子達がわらわらと
たくさん来た。
テレビの取材は歓迎だが、レポーターにアイドルを寄越すのはやめて欲しい。
頓珍漢な質問を連発され、やる気が失せたので今日は一度も筆を持たなかった。

7月某日の日記より抜粋
朝刊を見ると人類滅亡などと見出しが載っている。くだらん。
昼になって女の子が一人、絵を習いたいとやって来た。一ヶ月ぐらい前に取材に来た
アイドルグループのひとりだ。アイドル? くだらん。

8月某日の日記より抜粋
今日も保田が来た。まじめにデッサンに励んでいるが、一向に上達する気配がない。
というか、いったいこの子には世界はどのように見えているんだ?

9月某日の日記より抜粋
また保田さんに洗濯と掃除をしてもらった。彼女の指導は方針を変えて、いきなり
絵筆を持たせることにした。思った通り色彩に対する感性は大層するどい。

10月某日の日記より抜粋
陰鬱な表情の圭にあと一ヶ月ですねと言われる。人類滅亡の話を真に受けている
らしい。くだらん。腹が立ったので食事中に関わらず、思わず大声を出してしまった。
「いいから絵を描け」と。
怒鳴りつけた自分に嫌気がさした。うつむきかげんな圭を見て切なくなる。

11月某日の日記より抜粋
今日も二人でアトリエにこもりっきりだった。数日中には完成するだろう。
夕食のとき、圭に指輪を見せた。受け取ってもらえなくても仕方がないとヤケな
気持ちでプロポーズした。無言で圭は頷いてくれた。
キャンドルを灯して、ささやかな結婚記念日を二人で祝った。初めて圭にキスをした。

121 :名無し娘。:2001/06/03(日) 10:23 ID:UPMyMUB6
定期ageの時間です

122 :90:2001/06/04(月) 19:03 ID:Nsyoxhik
ただいまあ…うわ、なにコレ。お酒くさーい。
あ、よっすぃい。
よっしぃじゃないよ、なにやってんの。べろんべろんじゃない。
えへへ。
ホントにもお。…買い物は行ってくれたの? 晩御飯の用意は?
んー?
もおお。いいからシャワー浴びて目を覚まして。ご飯の用意しとくから。
痛い痛い、引っ張ったら痛い。
うるさい。ほら早く。
よしこお、チューして。
ヤだよ、酒くさいのに。
チューしてくれたらシャワー浴びる。
ダーメ、甘えんじゃない。ほら脱いで。

目、覚めた? ご飯できてるよ。
ん、ゴメン。
いいよ別に。
ゴメンよお、よっしぃ。
コラあ、抱きつくな、濡れる濡れる。体拭け。
チュー。
もおお、しよーがないんだから。(ちゅっ)
もっと。(ちゅっ)
もういいでしょ、ほら服着て。ご飯食べよ。

よっしい料理上手になったねー。このサラダおいしい。
でしょお。って、なに?このアザ。
これ? 昨夜よっしいが噛んだんでしょ。痛いから、噛むのやめてよね。
キャー、カワイイおっぱい。
ちょっとやめてくれる、ご飯食べてるとき乳首つまむの。あたしのおっぱい
よっしいのおもちゃじゃないんだから。

123 :90:2001/06/04(月) 19:10 ID:Nsyoxhik
ネタに詰まって技術的な表現に走るのは悪いクセだな。>自分
あとは後藤と辻バージョンだけになった。メンバー全員分書いて一区切り。

それにしても妄想にうってつけのテーマだと思うのだけど誰も書かないなあ。

124 :某スレの200:2001/06/04(月) 23:38 ID:Vglosw.g
いつも読んでるよ。>>90が一番好きだけど、どれも上手いなと思う。

ただ、俺も某スレで書いてた一人なんだけど、
モ。板ではモー娘。同士の話じゃないとウケが悪いってのを実感した。

ネタができたらこっちにも書きたいな、とは思ってるんだけど・・・

125 :90:2001/06/05(火) 00:42 ID:tVZilepk
へへ、「書いてる人」にほめられるとやっぱり嬉しいな。
読んでくれて、あーりがと。

>モ。板ではモー娘。同士の話じゃないとウケが悪いってのを実感した。
てコトだあね。

で、君はどこのスレに書いてんの? よかったら教えてよん。

126 :某スレの200:2001/06/06(水) 01:28 ID:.m9lUxbY
>>125

90さんと同じく一般人×モー娘。で書いてるんだけど
激しく放置中なんでお恥ずかしい次第。

127 :90:2001/06/06(水) 23:43 ID:uDNN.IFc
目を覚ますと8時だった。こりゃイカンと、跳ね起きたものの、よく考えればもう
会社に
行く必要もない。
しばらくベッドの上でぼーっとし、さらに一服してから、台所まで降りた。
「ワシのパンツはどこだったっけ」と女房に声をかける。
「あら、もう起きたの?」と食器を洗っている希美が振り返る。
「パンツどこ?」
「それぐらい自分で探してくださいな」と、希美は再び食器を洗い始めた。
「ずっとヒマなんでしょ、自分の身の回りのコトぐらいもう自分でしてちょうだい」
何か言い返そうかとも思ったが、またヒステリーを起こされてもかなわないので
黙ってタバコに火をつけた。
私はしげしげと希美の後姿を眺めていた。用もないのについ声をかけた。
「なあ、のの」
「なんですか?」。振り返らずに希美は答える。
結婚して30年。ずーっと「のの」と呼びつづけて来たが、さすがにこいつも老けた
なあ。
などと感慨深く、煙を吐く。
「なんです?」と手を止めて希美が振り返る。
私は適当に思いついた質問をしてみた。
「希一は帰ってこんのか?」
「とも子さんの実家にいるそうですよ。もう帰ってこないでしょうね」
「フン、薄情なヤツだ、産みの親をほったらかすとは」
「そんなこと言っても仕方ないでしょう」
私はまじまじと希美の顔を見つめた。もともと老け顔だったせいで、今でも年を
取った気がしない。今でも美人である。しかしシワや弛みは確かに55歳の顔だった。
「なんですか? 黙って見つめたりして」
私は希美の手を引いて抱き寄せようとした。
「ちょっと朝からやめてください」。手を振りほどいて希美はまた食器を洗い始めた。
私ほぼんやりとこれまでの希美と過ごした人生を思い返した。
だんだんいてもたってもいられない切なさが込み上げてきた。
立ち上がって背後からそっと希美を抱きしめた。髪に顔を埋めると涙が出てきた。
「いやですよ…」という、希美の声にも涙が混じっていた。

128 :90:2001/06/06(水) 23:46 ID:uDNN.IFc
焦点の定まらない目を開けると、真希が俺の顔をのぞき込んで泣いていた。
大粒の涙が顔の上にポタポタと落ちてくる。
よく見ると真希が両手で握り締めているのは俺の右手だ。だが感覚がない。
何がどうなっているのやらわからない。
ただ真希が泣いていることだけはわかる。
「ああ、そうか」とつぶやくつもりだったが、声が出ない。
つい先ほど何か巨大な影が二人に覆い被さってきたので、とっさに真希を突き飛ば
したのだった。
おかげで俺の腰から下はどこから落ちてきたのかよくわからないコンクリートの塊に
よって厚さ1cmほどにプレスされてしまった。
そう、そうだった。

俺の意識はゆっくりと遠のいていった。だんだんと周囲が暗くなっていくのを感じた。
既に痛みを感じることはなかったが、真希の涙が俺の顔の上に落ちているのはよく
分かった。手を握っているのもよくわかった。
真希の涙は熱かった。真希の手は暖かかった。
俺はなぜか幸せで満足な気分だった。

129 :90:2001/06/06(水) 23:51 ID:uDNN.IFc
>>126
放置はヤだよね。罵倒されたほうがまだマシだと思うぐらい。
でもおれは罵倒されると簡単に凹むんだな。

迷いつつageてみる。

130 :モー娘。板に名無しさん(羊):2001/06/08(金) 23:00 ID:NSA3edvA
見てますYo!
ここのは感動しつつも凹んでしまう…(w

誉めてんですよ(w

131 :名無し娘。:2001/06/10(日) 10:07 ID:wSHgBcEQ
定期ageの時間です

132 :名無し娘。:2001/06/10(日) 10:07 ID:SrtvxTAw
age

133 :90(二周目):2001/06/10(日) 16:42 ID:vuiiWvko
「どうだ、ユウキ、見えるか」。薄暗い台所で、真希の母親から茶碗を受け取りつつ
外を覗うユウキに声をかける。ご飯にお茶をかけて口の中に掻き込む。
「いるいる、10人ぐらい、かな」とユウキ。全身黒づくめである。
「はは、バカばっかりだな。ごちそうさま、おばさん」。茶碗を勢いよくテーブルに
置く。もう放っときなよというおばさんの声を無視してユウキに言う。
「行くぞユウキ。狩りの時間だ」。振り向いたユウキがニヤリとうなずく。
隣に座っている真希はさっきからずっとベソをかいている。

玄関にて古いナイキの靴紐を締めなおしていると、真希が涙声で同じ言葉をまた繰
り返した。
「お願いだからやめて」。だが俺は無視する。ねえ、ねえ、と真希は呟いている。
「早くしろよユウキ」
「ごめんごめん」。ユウキが階段から駆け下りてくる。
「ちょっとユウキ、それなに?」。とおばさんが驚いた声で言う。
「ん? ボウガンだよ、ボウガン」。事も無げにユウキが答える。
「そんなの使ったらケガで済まないでしょう」。おばさんは興奮している。
「いいんだよ、おばさん。これぐらいじゃなきゃヤツらを追い払えないんだから」
そう答える俺の声を聞いてまた真希がまた泣き始める。

「それじゃ真希はもう二階に上がってろ。おばさん後は頼んだ」。ドアノブに手を
かけながら言うと真希が大声を出した。
「なんで? なんで危ないことするの? 後1日なんだよ。あと1日、明日になったら
みんな死ぬんだよ」
「うるせえ。何べん言えば分かるんだ? 時間がないからこそクソどもがおまえを狙っ
てここまで来てるんだろ? それともあいつらの人生最後の思い出になりたいっての
か?」。激昂した俺も大声を出した。外のヤツらにも聞こえたことだろう。
「お願いだから、一緒に居てよ」。真希の顔は涙と鼻水でぐしょぐしょだ。

「じゃ開けるぞユウキ。俺の言ったことを守れよ」。俺は少しワクワクしていた。
日本刀を鞘から抜いて左手に握りなおし、静かに玄関のドアノブを廻した。

134 :モー娘。板に名無しさん(羊):2001/06/10(日) 17:24 ID:6jFctakM
おお、更新されとる…待ってたYo!

135 :90(二周目):2001/06/10(日) 22:16 ID:Rr4JlKYc
> そう答える俺の声を聞いてまた真希がまた泣き始める。
あああ、何やってんだろ。「また」の位置を前にするか後ろにするか悩んで
そのまま直すの忘れてた。
ウテュだ。

136 :90(二周目):2001/06/11(月) 22:15 ID:ooPxeqs6
地球の滅亡が確実なものとわかってから、世界のあちこちでひっきりなしに事件が続
いた。ほとんどが悲惨な事件だった。
だんだんと人々は正気ではいられなくなっていた。
また奇妙な自然現象も多発するようになった。磁場の狂いでオーロラが東京で見れ
たり、地震や竜巻が頻繁に起こったり、野球ボール大の雹が降ったりした。
人類がそれまでに出会ったことのないような、理解不能な現象も起こった。
人間も自然も時間の経過と共に狂気に包まれていった。

そんな周囲とは裏腹に僕は毎日楽しく過ごしていた。
僕は学校が閉鎖になってからはずっと部屋に閉じこもっていたけど、退屈することも
不安になることもまったくなかった。
それは僕の部屋に市井紗耶香の幽霊が住んでいるからだった。
正確には幽霊かどうかはわからない。でも世界の各地で、同種類の幽霊騒ぎが起き
ていた。地球上で起こったこれまでの歴史の一場面が唐突に再現されるのだ。
僕も外を歩いていて、ローマ軍とエジプト軍(おそらく)が闘っているところに出く
わしたし、牛車に乗る平安風の貴族(たぶん)を見かけたりもした。どれも実体は
なく、音もたてない。いつも忽然と現れ、またかき消すように消えてゆく。
この現象について色々と議論されていたが、僕がもっとも気に入っている説明は、
これらが断末魔の地球が見る走馬灯であるというものだった。
やがて死にゆく地球が、自身の表面で起こったできごとのすべてを思い返している
というのだ。あらゆる時間とあらゆる場所でのすべてを。

それはともかくとして、僕の部屋には市井紗耶香が現れる。いつも唐突に現れ、
そして僕の目の前で笑ったり食べたり話したりする。
そんなとき僕は位置をずらして、市井の視線の正面に座る。すると彼女は、しきり
に僕に向かって何事かを喋りかける。僕に向かって笑いかける。僕に向かって怒っ
ている。そしてまた煙のように消えてゆく。
今も目の前に彼女はいる。ギザギザのスプーンでグレープフルーツを一生懸命食べ
ている。おいしそうに食べるんだなあ、と僕は思う。
僕はいつまでも飽きることなくずっと彼女を眺めていた。

137 :名無し娘。:2001/06/12(火) 01:34 ID:TmCiyLsg
定期ageの時間です。

138 :名無し娘。:2001/06/12(火) 02:03 ID:TmCiyLsg
僕は部屋でぼーっとしていた。つい三日前に地球最後の日が通告された
今、なんにもする気力が無かった。背もたれのある椅子に体育座りで
外を眺めていた。(今日で地球ともお別れか・・)と考えて
いた。でも僕には唯一一緒に居てくれている人がいた。
矢口真里だ。僕がぼーっと景色を眺めているところで真里が
「どうしたの?」と僕の顔を覗き込む様に聞いてきた。僕は
「ううん、なんでもないよ」としか言えなかった。本当はどうか
してほしいのに自分に嘘をつく自分に少し虚しくなった。
しかし、僕と一緒に暮らして三年にもなる真里には分かっていた
様だった。僕は(本当いい女だったよな)と思い、真里を見つめた。
すると真里も視線に気づいたのだろうか、悲しそうに
僕を見つめ返してきた。僕と真里は自然とベッドで抱き合った。
いつもそうだった。真里の事はもちろん愛しているがいままで
セックスしたことは一度も無かった。真里に魅力がなかったん
じゃない。ただ黙って抱き合う、それだけでよかった。
僕は真里に「君に会えて本当に幸せだったよ。」と言って
真里の頬に口づけた。真里も僕に「あたしも幸せだったよ」
と言ってくれた。僕たちは抱き合ったまま次の瞬間
閃光に包まれた。

139 :名無し娘。:2001/06/12(火) 02:05 ID:GOEteiWY
♪最後の夜だと〜 そう思ったら〜

140 :無党派さん :2001/06/12(火) 06:44 ID:ioeVccvM
なんでいしよしにしちまうんだよぉ、まったくなんでもかんでもいしよしいしよし反吐が出るぜ

141 :名無し娘。:2001/06/12(火) 18:08 ID:UM5ze5O2
定期ageの時間です。

142 :名無し娘。:2001/06/12(火) 18:47 ID:pE7Kb8dI
今日はじめて90さんの小説を読んだけど、何かいいね。
久しぶりに火の鳥を呼んだときのような衝撃とトリップ感を覚えた。
>>115なんて特によかった。あの絶望的な中での最後の幸せっていうのが。

143 :名無し娘。:2001/06/13(水) 03:23 ID:xR7C.bCI
定期ageの時間です。

144 :90(二周目):2001/06/13(水) 19:42 ID:RxXk9Az.
どないしよ、とうとうやってもうた。いやどないもこないもないんやけどな。しかし
こんな上手いこといくとは。
ワシはとうとうあいぼんを誘拐したったんや。今ワシの部屋のすみっこで泣いとる。
傍に寄るだけでギャーとか悲鳴あげてちぢこまるさかい、近寄れへんし、なんも出来
ひんけどな。

しかし誘拐する前は、あんなことやこんなことしたろて色々考えてたのに、いざこう
やって目の前にあいぼんが居っても、ワシのチンポはふにゃふにゃのまんまや。
ちっとも勃たへん。
やっぱりあいぼんはまだ女やのうて子供や。つくづくそう思う。
泣いて、お母さん、お母さん言うてるの聞いてたら、ホンマに可哀相になってきた。
もともとワシ気小さいからな。もっとサドの気あったら、興奮しとったんかもしれんけど。
憧れのあいぼんのおめこがすぐそこにあるっちゅうのになあ。
なんしかアカンわ、やっぱし。

一晩過ぎてワシはあいぼんを家に帰そと思た。
「なああいぼん、もう泣かんとき。おっちゃんが悪かった。ホンマに悪かった。このとお
りや。勘弁したって。なああいぼん、聞いてくれるか? おっちゃんあいぼんのこと好
きで好きでしゃあなかってな、もっとあいぼんと仲良うなりたくって、ほんで誘拐してし
もたんやけど、なあ、おっちゃんアホやなあ。ホンマもんのアホやわ。なああいぼん。
こんなんしてあいぼんと仲良うなれるはずないやんなあ。そんなんすぐ分かることや
のになあ。アホやなあワシ。ホンマあほや。おっちゃん今は悪いことしたと思てる。
自分がしたこととはいえ、泣いてるあいぼんはもう見てられへんねん。せやしあいぼ
んをあいぼんのおウチへ帰したげよと思う。スマンかったなあ。」
「ホンマ? ホンマに? 帰してくれんの?」。あいぼんがパッと顔を上げて、めちゃく
ちゃ嬉しそうな顔で言うねん。ああ、ワシが見たかったんはこの笑顔や。せやせや、
これやったんや。なんか良かったなあ。「ホンマ? ホンマ?」てちょっとしつこい
けど。

そしてワシは今やったら別に死んでもええなあと思いつつ車を発進させたんや。

145 :90(二周目):2001/06/13(水) 19:56 ID:RxXk9Az.
なんだかにぎやかになってきて嬉しい。でもsage。

>>134
楽しみにしてもらってあーりがと。でもソロソロねた切れ。

>>138
おれのと違って知への愛を感じるね。

>>142
手塚治虫と並べてくれるなんて嬉しいを通り越して畏れおおいかな。
でもあっりがと。

146 :名無し娘。:2001/06/13(水) 20:22 ID:VC7ReyjE
>>90
毎回素晴らしい小説をありがとうございます。
できれば続編もお願いします。

147 :名無し娘。:2001/06/13(水) 21:07 ID:UpTJmp2c
>>90
うーん、毎回違った色の小説なんで楽しみだね。
しかも、マジで起こりそう。この調子で頑張れー。

148 :138:2001/06/13(水) 23:10 ID:kpvsaE0U
>>145
「愛を感じる」って感じ取ってもらえて嬉しいです。
またなんか書きます。

149 :90(二周目):2001/06/13(水) 23:35 ID:RxXk9Az.
せっかく子供の夢を見ていたとゆうのに、私は体を揺すられて無理やり起こされた。
今ごろはもう3歳か。妻はともかく子供にはもう一度会いたい。
「だんな、起きてくださいよ。ほら、あなたと同じ国のご婦人ですよ」
とうとうマルティン・フィエロが夢の残り香を消し去っってしまった。
ぼーっとした頭を上げると、目の前で若い女が挨拶した。アルゼンチンで日本語を聞
くのは久しぶりだ。私は小さなホテルのロビーで酔いつぶれていたのだった。

「さあさ、どうぞ遠慮なく掛けてください。こんな時にこんな所で、同じ祖国の者同士が
出会ったんですから、そりゃもう大歓迎ってもんです」
イレネオにワインを持ってこさせ、聞かれてもいないのに私は彼女に自分の身の上
を話した。本社の命令を無視して一人この土地に残った話をして、ようやく彼女に話
題を振った。
ポツポツと彼女は何故一人でこんなところにいるか説明を始めた。マルティンがギ
ターを奏でて大声で歌いだしたので、二人は自然と顔を寄せ合った。
細かい所はよくわからなかったが、彼女も仕事で来たものの、そのまま一人だけ
飛行機をキャンセルしたらしい。話し終えると彼女はため息をついた。
「見たところ商社の方とも思えませんが?」
「はい。テレビ…関係です」
思ったほど若くないことに気付いていた自分は、思わず膝を打つところだった。化粧
の効果の凄さを思い出した。
「なるほど、どうりで綺麗なワケだ。で、お名前は?」
「中澤…裕子っていうんですけど…」
失敗したとすぐ思った。聞いたところで私は日本のテレビを長いあいだ見ていないの
だ。知っているわけがなかった。
しらじらしく驚く変わりに、私はイレネオにシャンパンを持ってこさせ、マルティンに祝
いの曲をリクエストした。
「ま、お互いどこの誰だったかなんてもうどうでもいいですよね。どうせ日本に戻ること
はもうないでしょうし。さ、今夜は飲んで騒ぎましょう。出会いにカンパーイ」
「ふふ、そうですよね。楽しみましょう。ところでわたし、お酒は強いんですよ」
そう言うと彼女はイタズラを思いついた子供のような表情で微笑んだ。

150 :名無し:2001/06/15(金) 01:18 ID:k1ryY8Lo
定期ageの時間です。

151 :名無し娘。:2001/06/15(金) 01:20 ID:ue6rngNI
アクシズを落とします

152 :90(二周目):2001/06/15(金) 01:35 ID:GhkbkoJA
世界中の人間に重苦しい空気が覆い被さっている中で、辻はまったく別の件で悩ん
でいた。
誰も自分の誕生日を思い出してくれないのがひどく寂しいようだ。
辻はクリスマスや誕生日などの年中行事が大好きだったから。幸い今は誕生日に気
を取られて気づいてないようだが、クリスマスにしても去年で最後なワケで、そんなこ
とを知れば更に落ち込むのだろう。
常識的に考えれば、確かにこんな時期に誕生日もあったもんじゃないけど、辻にして
みればなによりも重要な事なのだ。
だから俺は、それなら二人で祝おう、と辻と約束した。

キョロキョロしていた辻をバイクに乗せ、夜の街から夜の郊外へと2時間ほど走った。
不気味に静かな道を走りつづけて山の中に入った。
6月とはいえ夜の山は寒い。展望台で暖かいコーヒーを買った。
「あと1時間ほどで誕生日だな」と俺が腕時計を見て言う。
「ケーキ…食べたかったな」と辻が缶コーヒーをすすりながら言う。
「ムチャ言うなよ、今時ケーキを売ってる店なんてないよ」
「そだね。ゴメンね」
辻の残念な気持ちが俺にはよくわかった。でも何も慰める言葉が見つからなかった。
しばらく無言でいた。

展望台から見下ろす都心部は赤い光に包まれ、夜空をまるで夕焼けのように染めて
いた。
「まだ燃えてるね、東京。新宿あたりかな」
「火を点けるヤツはいても、もう消すヤツはいないからな」
辻の肩を抱いた。寒い中で、もたれかかってくる辻の体温が温かかった。
しばらく二人で赤い街と赤い夜空を眺めていた。
「な、辻。このまま二人でどっかへ逃げよ。どこか田舎の方へ二人で行って、そこで静
かに暮らそ。こんな時期だし、きっと受け入れくれるよ。俺もう東京に帰るのヤだよ」
辻は答えなかった。しばらくすると鼻をすすって泣き始めた。
「ごめん辻。もう言わない…」。そう言って俺は辻に頬を合わせた。

153 :90(二周目):2001/06/16(土) 22:47 ID:OyUrD7xo
改造したワゴンはちょっとしたキャンピングカーで、車内にはタバコと酒と真里の化粧
の匂いが充満していた。
夏の終わりに目的も決めずに出発してからもう3週間が経過していた。
真里の希望でなるべく海岸に沿って走った。
気の向くまま走り、疲れたら眠り、時には酔ったまま走り続けた。
雨と霧をくぐり抜け、無言とハイテンションの日々をくぐり抜け、お気に入りの音楽と
共に走った。そして時には何日も走らないこともあった……

車の中へ射してきた強い朝日で目を覚した俺はしばらく天井を見つめていた。
隣ではまだ真里が寝息をたてて寝ている。
タバコを吸いながら更に天井を眺めた。立ち昇る煙はゆらゆらと天井を這い、さ迷い、
消えてゆく。
二本目に火を点けたところで真里が寝返りをうって目を覚ました。
「ちょうだい」と云う真里に自分が吸っていたタバコをくわえさせる。半分目を閉じなが
ら煙をふかす真里。
はだけた毛布の中に形の良い真里の乳房が覗いていた。もしやと思い毛布をめくる
と案の定真里は全裸だった。
「寒いって」と真里が小さくなる。
「おまえパンツぐらいはいて寝ろよ」
「いいの。この方が気持ちいいんだから」。真里は毛布のミノムシになった。
そろそろ移動するかと俺はのろのろ起きだし、車の外に出て大きく伸びをした。
ドアを開けて足元のゴミと空き缶を車外に蹴り出し、運転シートに座る。
後ろを振り返るとまた真里は眠り出したようだ。
「ちぇっ」と云いながらラベルの書いていないCDをトレイに押し込み、エンジンキーを
廻した。フケのいいエンジン音を聞いてこちらもだんだん調子が出てくる。
スピーカーから流れるJAZZを聞いて、真里が(寝ながら)歌っている。
俺も真里も車も絶好調だった。

それから幾日かの白い幻想的な月光夜を抜け、さらに幾日かのおぼろげで優しい
日中を抜け、俺と真里とボロワゴンは止まることなくどこまでも走りつづけた。

154 :名無し娘。:2001/06/17(日) 00:08 ID:X2bIwceY
不定期ageの時間です

155 :名無し娘。:2001/06/18(月) 22:23 ID:Q1ULjJuQ
age

156 :90(二周目):2001/06/18(月) 23:38 ID:rja0SY82
今日は更新するつもりだったけどボツった。マジでネタ切れ。
二周目はあと飯田・保田・石川・吉澤編を予定しているが、これはなんとか書けそう。
でも、その後はどうなることやら。

157 :90(二周目):2001/06/20(水) 18:12 ID:3aFzFgz6
数年前に発見された、絶対に防ぐことができず、かつ罹患すれば必ず死ぬ病原菌に
オレも冒されてしまった。あと数ヶ月でオレは死ぬ。
人類はこの病気のおかげで、1年前に較べて人口が1/3に減っていた。とはいっても
新薬の開発も目覚しく、高価な薬を服用し続ければ、寿命まで発症を防ぐことも可能
だった。
もちろんオレのような住所不定の無職、いわゆるホームレスには最も安い薬さえ買う
ことができなかったし、政府の用意した無料の薬だってオレ達ホームレスへの支給
は後回しにされていた。まあ、世の中そんなもんだ。
しかし日を追うごとに金持ちだろうとホームレスだろうと死者は増え続けた。

そんなある日オレ達ホームレスかつ例の病気に罹患している者達のところへ、いっ
たいどこの誰の思いつきか、アイドルグループの慰問団がやってきた。
しかしあくまでも慰問でしかなく、花を一輪手渡して、励ましの言葉をかけるだけ
だった。仲間の一人は花で病気が治るかと悪態をついた。
興味のなかったオレは出遅れてヤサからのそのそ這い出した。が次の瞬間オレは
自分の目を疑った。慰問団の中に石川梨華がいる! オレはホームレスになる前は
石川の追っかけをしていたぐらい熱心なファンだったのだ。
死を目の前にしていたオレはこの巡り合わせに神に土下座したいような、いいようの
ない感謝の念で一杯になった。思わず隣の仲間を抱きしめてしまった。
ドキドキしながらオレは石川が近づいてくるのを待った。
石川は「頑張ってください」と忘れるはずのないあの声で、オレに一輪のピンクのカー
ネーションを手渡してくれた。オレは嬉しくたまらず両手を差し出して礼を言おうとした。

だが石川はオレが声を発するが早いか、悲鳴をあげて凄い勢いで逃げていった。

仲間の一人が「キャーだってよ」と乾いた笑い声をあげた。他の仲間もつられて笑っ
た。笑い声が収まると誰も何も言わなくなった。いまオレの姿は病気のために、人間
には見えないぐらい変形している。
オレはカーネーションを胸に抱いてヤサに戻った。
それから数日後にオレ達にも薬が支給された。でもオレは受け取らなかった。

158 :90(二周目):2001/06/20(水) 23:48 ID:z/y2S4ns
圭は俺から散々逃げまわり、挙句に実家に引きこもるように隠れた。
実家に帰ったというのは推測に過ぎないのだが、俺は確信を持って保田家を訪ねた。
「ちわーす、圭を連れに来ました」。圭の両親が現れた。父親が云う。
「キミ、なんだね、いきなり人の家に上がり込んで」。母親が追い討つ。
「娘を追いまわすのはもう止めてください。あなたとは別れたと言ってましたよ」
俺は二人を突き飛ばすほどの勢いで強引に奥へ進む。
「おーい圭。迎えに来たぞ。どこだー。隠れたって無駄だぞー」
「止めんかオイ。このご時世だから警察も来ないだろうと思ってんだろうが、こっちに
も覚悟はあるぞ」。父はゴルフクラブを握り締めていた。
「ちょっと止めてください」。母は父を制して、次に俺を見据えた。
「どうぞお願いですから帰ってください。娘はあなたについていく気はありません。私
たち家族と一緒に最後の時を迎えるつもりなんです」
まだ何か言いたげな母親を遮って俺は云った。
「俺が気に入らないのはそこだよ。最後の時を迎えるだ? 家族と共に? なんでそん
な簡単に死ぬ気になれるんだ? え? なんで簡単に諦めるんだ?」
「何を言っとる。地球は崩壊するんだぞ? 諦めるも何もどうしたって助かることはな
い。そんなことは小学生でも受け入れていることだ」と父親が云う。
「助かるかもしれないじゃないか。もしかしてそれがたった数人であっても生き残るか
も知れないだろ。この地球のどこかに比較的安全な場所があるはずだ。なぜ可能性
を追求しない?」
「だからそんな可能性はないんだ。キミは悪あがきをしているんだ」
「そうですよ、娘を放っといてください、落ち着く時間をくださいな」。母親も云う。
いいかげんムカムカしていた俺は怒鳴り散らした。
「死にたいならおまえらだけで死ね。俺は最後まで諦めん。あがいてあがいて足掻き
まくってやる。俺と圭が第二のアダムとイブになるために」
「やめてよバカみたい。カッコ悪いんだから」。奥から圭が現れた。
「ゴメンねお母さん、お父さん。私やっぱりこの人と一緒に行く。ゴメンね」
「圭…」。俺と両親は思わずハモってしまった。
とりあえずオーストラリアに行くことにした。地質的にもっとも頑強な土地らしいから。
しかしこれから後どうなるかは誰にもわからない。

159 :おっととっと夏だぜ!:2001/06/20(水) 23:59 ID:6pQ.H3no
まずは 肝心の 相手
探そう探そう探そう

160 :夏だぜ!:2001/06/21(木) 08:16 ID:qa84gq8A
90は本当文才あるよね。

161 :90(二周目):2001/06/21(木) 23:12 ID:LK296k1k
個々にレスを返してないけど、いつも読んでくれている人、ageてくれている人
ありがとさんです。
読む人がいてこその作品ですからマジ感謝してます。
ってまとめレスでスマソ。

162 :90(二周目):2001/06/21(木) 23:15 ID:LK296k1k
悪夢から目が覚めて気がつくと、安倍なつみが俺の上に覆い被さって寝ていた。
「おい起きろ。なんで俺の上で寝てんだよ」。安倍を自分の体からずり落とした。
「ん?」
「ん、じゃねえだろ、どけっつってんだ」。俺はイヤな寝汗をびっしょりかいていた。
「ああ、ごめんね。なっち一人で寝るの怖かったんだべ」

二人が地震でエレベーターに閉じ込められて12時間。相方の正体が安倍なつみだ
と気付いたときは頼りにはならんだろうと思っていたのが大間違い。
それどころか俺の足を昨日から引っ張りまくってくれた。俺の意志はくじけそうだった。
「そろそろ行動するぞ。いいか、脱出したかったら俺の言うことをよく聞けよ」
安倍はうんうんと頷いている。正直俺は不安だった。
まずエレベーターの天井のメンテナンス用の穴から外の様子をうかがってみた。
エレベーターは階と階の中途半端な位置に停止しており、上を見上げるとひしゃげた
扉から外の光がエレベーターの通る縦穴に射していた。
上の扉まで登れたら脱出できそうだった。
俺はまず安倍をエレベーターの天井から引き上げることにした。
安倍が俺の手に掴まろうとジャンプすること数十回、安倍に手を引っ張られて俺が落
ちてしまうこと二回。安倍を引き上げたときは既に二人ともヘトヘトだった。
「あそこから外にでるぞ」。俺は上に見える扉の隙間を指差した。
「えー、なっちもう動けなーい」。俺は安倍を殴りたかったが、必死で衝動を抑えた。

それから半日がかりで安倍をなんとかして上の階の扉まで押し上げた。脱出するに
はどちらかが足場となる必要があったが、体力的に俺が安倍を押し上げるしかな
かった。
日が暮れそうだったので無理して崩壊したビル内をうろついても危険と俺は判断した。
「えー、ここで一晩明かすの?」。上の階から覗きこんで安倍が云った。
「暗い中を動いたら危ないだろ。朝までそこでじっとしてろ」と俺。
「ええヤだあ。一人は怖いべ。そっち戻るべさ。受け止めるべ?」。言うが早いか安倍
は俺のもとに飛び降りた。その衝撃でエレベーターが数メートル沈んだ。
俺は腹を立てなかった。その晩は上に乗られないように安倍の手を握って寝た。

163 :90(二周目):2001/06/22(金) 21:23 ID:EUU1FYYM
思いつめていた俺はとうとう飯田圭織に手紙を書こうと決心した。
文房具店で便箋と封筒とを念入りに吟味し、わざわざ専用の万年筆も買った。
いざ書こうとして、やっぱり気を落ち着けてからだと風呂に入ることにした。
湯船に浸かりながらなにをどう書くかあれこれ考えてみた。
現在の自分のことや飯田のこと、それとも中学時代の数少ない思い出を書くか、
いやいや俺だけ覚えていて飯田が覚えていなかったりすると困るな、いっそストレート
に自分の気持ちだけを書くか、いやいやもっと冷静に書くべきだろうな、十年経っても
変わらない気持ちを丁寧に、いやいやまてよ、いやいや…
結局まとまらず、おかげで危うくのぼせるところだった。

何回も書きなおし、推敲に推敲を重ねて、ある日自分でも文句のつけようのない手
紙を書くことができた。綺麗に折って封筒に入れた。
慎重に宛名を書いて切手も貼った。明日投函しようとその日は寝た。

しかしその手紙を出すことは遂になかった。理由は自分でもよくわからない。
俺はその手紙をベッドの足もとの方に立てかけた。
夜寝る前にその手紙のことを考え、朝起きたときはその手紙のことを思い出した。

それから俺は手紙と共に生きた。ある意味それは俺の祭壇となった。
時には祈り、また時にはすがり、俺の願い、俺の夢、喜びと悲しみ。すべてを捧げた。
その手紙には過去から現在に続く自分が宿っており、将来あり得たであろう未来が
詰まっていた。
言葉として文字として、自分の何もかもがその手紙に表現されていた。
いま俺は手紙そのものだった。

そうして静かに死ぬつもりだったある日、俺は偶然にも近所で飯田圭織に出会ってし
まった。
わあ懐かしい元気北海道に帰ってたんだ今なにしてんのふーんそうなんだせっかく
会ったのにこれが最後だね…
じゃあね。そう言い残して飯田は去った。俺はその場にいつまでも立ち尽くしていた。

164 :90(二周目):2001/06/24(日) 00:04 ID:TqDmT726
数時間前にあらゆる放送メディアが謎の暗黒ガスが地球に接近していると報じた。
地球をすっぽりと全部飲みこんでしまうほど大きいガスの塊が接近中だというのだ。
テレビを見ていたオレは思わずなんだそりゃと呟いた。
それから数時間後のいま――何が起こったのだろう――オレとひとみ以外の人間が
すべて跡形もなく消えてしまった。

なにか大掛かりないたずら、もしくはイベントだろうと思っていたが、1日経っても電話
は不通のままだった。二人の実家どころか、警察にもNTTにも通じなかった。
そしてそれからすぐ電気が来なくなった。

1週間が経過したが、どうやらこの事態を認めて受け入れなければいけないようだ。
いま確認できる限り、生きて動いている人間はオレとひとみの二人だけである。
その他の人間がいったいどこへ行ったのかはわからない。大勢が移動した痕跡もな
ければ、死体も見当たらない。忽然とすべての人間が消えたのだ。
しかも消えたのは人間だけで、それ以外のペットを含む動物であるとか、車や家や
様々な「もの」はそのままの姿で残っていた。
果たしてこれは現実なのか? オレは実は気が狂っているのではないのか?
それとも既にオレは死んでるんじゃないか?

一ヶ月が過ぎ、狂気に飲みこまれそうになるのをなんとか二人で乗り切った。
神様がオレ達二人に楽園として世界を全部プレゼントしてくれたのだと考えるように
した。召使はただの一人もいないが。そう思えば楽しく過ごせないでもなかった。
繋がれたままだった犬を何匹か放して連れて歩くとずいぶん寂しさがまぎれた。
他人の家に勝手に入って過ごし、飽きたら次の家に移った。ガスも水道も止まってい
たが、キャンプ用品ですべてまかなえた。食べるものはレトルトものや乾燥食品や缶
詰だけになり、無性に生野菜が食べたくなった。しかしそれもだんだんと慣れた。

この頃になってようやく、隣にひとみが居てくれるのだから何がどうなろうとまあいい
かと思える余裕ができてきた。「そうだろ?」とオレはひとみに声をかける。
ひとみはなに言ってんのという顔で振り向く。今夜も激しく愛してやろうとオレは思った。

165 :90(二周目):2001/06/24(日) 00:13 ID:TqDmT726
二周目が終わりました。ああ憑かれた。
さすがに書くほうも読むほうも飽きたみたいで下がる一方やね。

今まで読んでくれてた人、どうもありがとう。もうネタ切れです。
そしてこのスレの1、小説スレにしてしまってごめんなさい。

>>138 あとはまかせたよ。ってもう来てないか(w

166 :名無し娘。:2001/06/24(日) 14:59 ID:1JxpBHE.


167 :138:2001/06/24(日) 15:08 ID:0wU21zBo
ネタが浮かばない。誰かどの娘がいいかリクエストください。

168 :138:2001/06/24(日) 15:09 ID:0wU21zBo
忘れてた、90(二周目)さんお疲れさまでした。
全部見ましたよ。本当に全部良かったです。

169 :モー娘。板に名無しさん(羊):2001/06/24(日) 18:04 ID:TFEtwP5E
90(二周目)さん、いつも更新楽しみでした。質の高い作品をありがとうございました。
いままでどうもお疲れ様でした。またどっかで作品を読めることを楽しみにしています。

170 :138:2001/06/24(日) 23:09 ID:vALINbF.
俺は真希と歩き続けていた。もうどれぐらい歩いたんだろう。
スフィンクスの中に居れば助かるという事は分かっている。
だから俺と真希は歩いていた。でもさすがに真希も疲れたみたいで座り込み、
「ねえ、ちょっと休もうよ」と言った。でも地球最後の時間は刻々と近づいて
いるので僕は真希に怒鳴った。「がんばれ!時間が無いんだぞ!」
真希はそっけない顔をしてもう一度立ち上がった。俺たちは歩き続けた。
するとやっと向こうにスフィンクスが見えた。俺は思わず叫んだ。
「やったぞ真希!ほら、見えるだろ!」しかし真希はしかめっ面で
「蜃気楼なんじゃないの?」と疑った。口論しながら歩いていると
遂に(どう見ても本物だ)という距離まで来た。俺は振り返って
「ほら、真希本物だろ!」と言うと、何だろう胸がとてつもなく熱かった。
「ありがとうね、スフィンクスなんて何処にあんのか分かんないからさ、
実は助かるって言っても一人しか助かれないんだよね、じゃあね。」
不覚にも俺は真希に熱い銃弾をもらってしまった。
当たり前だ、分かるはずがない。俺は真希を完全に信用していたから。
真希が砂風の向こうへ消えていく。でも俺は真希を愛していた。
(彼女が幸せならそれでいい。)俺が最後に考えたのはその事だけだった。

171 :90:2001/06/24(日) 23:11 ID:TqDmT726
>>168
あら来てたのね。こりゃ失礼。いつも読んでくれてありがとう。
最後の瞬間を控えて娘。とオレが些細なことでケンカしてそれっきり、ていうネタ
が残ってるんだけど、使う? というか残り物を人に勧めちゃいかんな。

>>169
「オレと娘。」の小説なんてオナニー以外のなにものでもないから、普通は
人の書いたものなんて読みたくないと思うのね。
だからこそ腕の奮いようもあるわけで、読んでもらった人に「こんなオナニーも
あったのか」と唸らせられるようがんがった次第。
つことでまたどこかで。

あんまりレス返さなかったのは実は短くまとめることがどうしても出来なかった
からなんだな。どうしても長くなるんだな。短いと伝えきれないんだな。
故にsage

172 :名無し娘。:2001/06/24(日) 23:22 ID:BoVP5g8E
このスレ延びたね
一時はどうなるかと思った

173 :名無し娘:2001/06/24(日) 23:33 ID:KCjq8fFk
なっちといるとリラックスできそうだな

174 :名無し娘。:2001/06/24(日) 23:37 ID:.r78xfaQ
ごっちん、ひで〜。でも、こうなるよな・・・

175 :90:2001/06/24(日) 23:42 ID:IhV.71NE
>>170
あう上がってたのね。

エラそうなこと言ってもいい?
後藤に撃たれたショックを強調するためにも、最初のほうで言い争いの描写よりは
マターリした雰囲気を描写しといた方が良かったと思う。
なるべく後藤を弱々しく、また彼女が自分を信頼してるかのように描くことに
よって、最後の裏切りの衝撃が増すと思うから。

あと「俺」の愛が本物であることを示すために、撃たれながらも後藤を励ますか、
感謝の気持ちを述べたりするといっそう悲壮感が漂うと思うよ。

ってまるでおれの趣味なんだけど。

176 :138:2001/06/24(日) 23:43 ID:vALINbF.
>174
突如思いついたのがコレだったので・・

177 :138:2001/06/24(日) 23:48 ID:vALINbF.
>175
書いて出した後にそう思いました。

178 :138:2001/06/25(月) 00:21 ID:T/j2kubA
>173をリクエストと取って、

僕はなつみを隣に、車を走らせていた。地球が最後の日で、
なつみが「思い出の場所に行こうよ。」とうるさいので
二人の思い出の場所の海に車を走らせていた。
途中でコンビ二に寄って(コンビニとは言っても誰も居ないが・・)
俺は弁当をかごに入れた。するとそれに気づいたなつみが
「ダメだよ、賞味期限みなきゃあ」とこんな時でもいつもの癖って
いうんだろうか、なつみはいたって明るかった。
「それじゃあ・・」という事で缶詰とかをかごに入れて車に乗った。
車にエンジンを入れてまた走らせる。道路から下に向かって見えた、
俺となつみの思い出の海だ。「わあー、懐かしいね、昔はよく来た
もんね!」今日が最後の日だって事を忘れているようだった。
(たぶん本当に忘れてるんだろうな)、
(このまま思い出させないようにしよう)と誓った。
車から降りて道路から浅瀬に駆け下りた。
波の音がなつみと俺の思い出を思い出させる。
俺はつい、(これでなつみともお別れなんだな・・)と思うと、
涙があふれてきた。「どうしたの?」と聞いてきたなつみを
愛しく思い、「なつみ、最後に抱かせてくれ。」
「うん」なつみが深くうなずいた。
僕はなつみを立ったまま抱きしめた。なつみの頭が丁度僕の胸あたり
にきていた。そのままなつみを強く抱きしめて最後の時を待った。

179 :某スレの200:2001/06/27(水) 00:22 ID:QLYRLJmI

俺も書いてみる。
今までみんなが書いてる作品より、だいぶ悲惨な話になりそうなので
該当するメンバーのヲタの人はごめんなさい。

180 :某スレの200:2001/06/27(水) 00:25 ID:QLYRLJmI

「ふぅ、これで今夜も晩飯が食えるな。
 でも、あいつ鰯とか食べれたっけな〜?」

めちゃくちゃに叩き壊されたコンビニの残骸をかきわけて
やっとのことで缶詰やらミネラルウォーターを探し出す。

指先は傷だらけで、うっすらと血がにじんでいる。
でも、彼女が少しでも口にできるものは無いか?
それだけを考えて、
俺は再び、黙々と食料になりそうなものを探しつづけた。

181 :某スレの200:2001/06/27(水) 00:30 ID:QLYRLJmI

「地球に超巨大隕石が衝突する」

1ヶ月前、突如として流れたニュースに、世界中が恐慌状態となった。
世の中の誰もが自暴自棄となり荒れ狂う。

どこへも逃げ場の無い焦燥感に、
ある者は暴徒となって殺人やレイプに走り、
ある者は世を儚んで自殺する。

ライフラインは途切れ、
主要な道路は暴走の挙句に大破した車で埋め尽くされていた。


今ではほとんど人気の無くなった街並み。
俺は辺りを警戒しながら
彼女の待つ、今はもう廃墟と化したマンションの一室に向かう。

182 :某スレの200:2001/06/27(水) 00:34 ID:QLYRLJmI

「ただいま、梨華」

「お帰りなさい・・・」

彼女は白いシーツだけを身にまとって、部屋の片隅に座り込み、
輝きの消えた瞳だけをこちらに向ける。

「今日は鰯と牛肉の缶詰があったよ。お前どっち食べる?
 そうだ、ムースぽっキーも見つけたんだぞ。
 ほら、ちょっと懐かしいな」

「・・・、私は、食べたくない・・・」

「そんな事いってないで何か食べなきゃ。
 お前もう3日も食べてないだろ?」

俺は手早くカセットコンロでご飯を炊きながら
缶詰をテーブルに並べ、梨華のほうに視線を向ける。
梨華は相変わらず何も映らない瞳を窓の外に向けていた。

「どうせ、もうすぐみんな死んじゃうもん・・・
 地球は・・・滅びちゃうもん・・・」

「・・・・・」

そう、涙声で呟くように言った梨華。
俺はその言葉に返えせる答えを思いつかず、
小刻みに震える梨華の身体を抱きしめることしか出来なかった。

183 :某スレの200:2001/06/27(水) 00:36 ID:QLYRLJmI

とりあえず今日はここまで。
ちなみに設定はどっかのパクリっす(w

184 :名無し娘。:2001/06/27(水) 20:35 ID:gU2JQcqg
悲惨な話期待age

185 :名無し娘。:2001/06/27(水) 23:22 ID:.6sku4rs
わぁ〜、絶望的な作品がいっぱ〜い♪(号泣)


某スレの200さんってもしかして・・・                       石川ママの・・・
                                             
                                              だとしたら続きを・・・(;´Д`)ハァハァ

186 :名無し娘。:2001/06/28(木) 09:32 ID:gGsXnWzc
俺もむこうのヤツの都築きぼんぬ

187 :名無し娘。:2001/06/28(木) 12:40 ID:bO1PCn5Y
ん〜・・・
向こうの続きも読みたいが、こっちも期待してるし・・・

188 :某スレの200:2001/06/28(木) 23:55 ID:kyMFDSQo
>>184 及び読んでくれてる人へ

さらに激しく悲惨な展開になって逝く模様・・・
ヲタの方、スマソ・・・

>>185-187
 _______________
〈 ドウモスミマセン スミマセン スミマセン スミマセン
 ∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 (´Д`;)ヾ
   ∨)
   ((

189 :某スレの200:2001/06/28(木) 23:56 ID:kyMFDSQo

── 俺が梨華に出会ったのは3週間ほど前のことだった。


「地球滅亡」のニュースが流れた数日後、
俺の婚約者だった女性は気の触れた暴漢にレイプされ、
そして虫けらのように殺された。

最愛の女性を奪われ、荒れ果てた街並みを当て所もなく
夢遊病者のようにふらふらと歩く俺の耳に、
不意に、どこかのスタジオだったと思われる廃ビルの中から
かすかな歌声のようなものが聴こえてきた。

190 :某スレの200:2001/06/28(木) 23:57 ID:kyMFDSQo

「・・・ ゆくわ ・・ 明るい ・・ 未来へ ・・・」

どこか悲しい、胸を締め付けられるような歌声。
何故か気になり、苦労しながら瓦礫をかきわけて
やっとのことで辿り着いた俺が見た物。
それは、二人の女性の死体の傍に座り込み、
うつろな表情で呟くように歌う少女の姿だった。

「・・・、誰 ? ・・・・」

「・・・・・・」

無惨な光景だった。

二つの遺体はどちらもも着ている服をぼろぼろに剥ぎ取られ、
ほとんど切れ端しか残っていない。
身体の大きな女性は顔面が原形を留めないくらいに潰され、
小さな金髪の女性は両腕と両脚がなかった。

191 :某スレの200:2001/06/28(木) 23:58 ID:kyMFDSQo

その少女は、あまりの光景に息をのみ立ちすくむ俺を
視線の先に捕らえたはずなのに、
何事も無かったかのように輝きの無い瞳を元に戻し、
再び壊れたテープレコーダーのように歌い始めた。

「・・・ 風 ・・ が吹いても ・・ 負け ・・ ないのよ・・・」

 彼女は二人の女性と知り合いだったのだろうか?

「・・・ 強い ・・ 雨が降っ ・・ ても ・・ 大丈夫・・・」

 もしかすると、彼女はリアルタイムでその現場にいて・・・

「・・・ タンポポ ・・ の ・・ ように ・・ 光れ ・・・」

 そして、自ら瞳と心を閉じてしまったのだろう・・・

192 :某スレの200:2001/06/28(木) 23:59 ID:kyMFDSQo

今日はここまで。
絶望的な話で申し訳ないっす・・・
マターリと読んでやってください。

193 :名無し娘。:2001/06/30(土) 22:54 ID:ScMvm5Ec
名スレの予感・・・

194 :名無し娘。:2001/06/30(土) 23:31 ID:bfOwzoaM
つまらん

195 :90:2001/07/01(日) 00:20 ID:M/ja67HQ
マターリと読ませてもらってます。
文字の配置というか、視覚効果が素敵ですね。おれのは詰め込み過ぎでしたから。

期待してます>さらに激しく悲惨な展開。

196 :90:2001/07/01(日) 00:23 ID:M/ja67HQ
↑のは、某スレの200さんあてです。ミスたよ。

197 :名無し娘。:2001/07/01(日) 00:25 ID:UCpuTPRA
一人いない・・・。
あと一人はどこへ?

198 :某スレの200:2001/07/01(日) 01:43 ID:ipwSQ1SY

>>194

   ヽ(`Д´)ノ  ツマンナクテワルカタヨ !!!
     (   )   ウワァァン(ナミダ
     / ヽ

>>195-196

いや、逆にあれだけネタが作れて
その上、文章にできるなんてすごいなと思たよ。
また書いてほしいよ。

>>197

ひみちゅ(ハァト)

  

199 :某スレの200:2001/07/01(日) 01:52 ID:ipwSQ1SY

俺は無意識のうちに少女の元へ駆け寄っていた。

この時勢ではどこにでもある光景だ。
あと何日もすれば地球は消滅し、何の欠片も想いも残らない。
頭ではわかってるはずなのに、何故かほっとけなかった。
ただの哀れみ?
或いは、何もしてやれずに死なせてしまった恋人への贖罪、
だったのかもしれない・・・


「おい、大丈夫か? 怪我はないか?」

「・・・ あなたも、私を犯すの?」

「・・・・・・」

「好きにしていいよ・・・。どうせ死ぬんだし」

「・・・ 違う」

「え?」

「俺と一緒に暮らそう。 地球が無くなるその日まで・・・」


でも、彼女をこのまま死なせたくなかった。
叶うことなら、閉ざされた瞳と心を再び解き放ち、
終わりの来る、その日まで
笑顔のまま安らかな日を過ごせるよう・・・

お前を守りたい・・・


── そして俺たちは一緒に暮らし始めた。

200 :某スレの200:2001/07/01(日) 01:55 ID:ipwSQ1SY

今日はここまでしか書けませんでした・・・
ヘタレですいません。
シリアスな話は難しいっす(ニガワラ

201 :名無し娘。:2001/07/01(日) 11:31 ID:BxMUntp.
>>200
いいんでないかい?あんたの作品俺は好きだよ。もちろんあっちのやつもね。
最後まで楽しみにしてるから頑張りや!!

202 :某スレの200:2001/07/02(月) 03:27 ID:9z3o1L.c

>>201

ありがとうございます。
なるべく二日に一度のペースで書けたらいいなと思ってます。
なんとか最後まで書ききるつもりですので
よろしくお願いします。

203 :90:2001/07/02(月) 23:26 ID:Kc.uQljE
>>202
自分のペースで書くのがいいよね。

おれはただいま充電ちう。某スレの200さんの読んで、またムラムラと書きたく
なってきたよ。

204 : :2001/07/03(火) 07:21 ID:V1PqTWpk


205 :名無し娘。:2001/07/04(水) 19:17 ID:pFgq0jws
>>90
ganbare!
ouensiteruzo!

206 :よしろう:2001/07/04(水) 19:33 ID:VZ.eTtCA
梨華ちゃんだよ

207 :ネオンライトイリュージョンりかっち:2001/07/04(水) 19:35 ID:mRXfyIZ6
            ヾ//
           /:: ^▽^)
          /::::.. ( ^▽^)  >>206アタシ?
         (^▽^ )ヾ   \
           |:::::::..... `、( ^▽^)      __
           |▽^ ) ヽ  |    /二/
            \::( .^▽^)ノ     |゚|
              > (●)>    |゚|
    __      ||| |ゞ\\\   |゚|
   /二,ヘ\     //'| | | | \ヾ\_/。゚
       ゚ 。\_//////| |∨ヾ\_/
         ゚゚ー゚  // || || ヾヽヽ | |
             | |  ヾ|ヾヽゞヽ | |
             \ヽ  \ヾヽ\ | |
               \   ヽゝ\\

208 :よしろう:2001/07/04(水) 20:01 ID:VZ.eTtCA
>>207
いや、梨華ちゃんです。。。

209 :名無し娘。:2001/07/04(水) 20:33 ID:DseVoz8E
200は相変わらず放置プレイか(ワラ

210 :某スレの200:2001/07/05(木) 01:53 ID:gVnvMhH2

>>203

俺は自分のスレ立てたこと無いからわかんないけど
自分一人で書きつづけるのってすごくたいへんだと思う。
他の人が書くことで触発されて相乗効果でスレが伸び、
さらに別の人が書く。理想的だね。

>>209

 _______________
〈 ドウモスミマセン スミマセン スミマセン スミマセン
 ∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 (´Д`;)ヾ
   ∨)
   ((

211 :某スレの200:2001/07/05(木) 01:55 ID:gVnvMhH2
>>199から続き

「君の名前は?」
「石川・・・梨華・・」

どこかで聞いた事がある名前。

「ひょっとして芸能人だった?」
「ええ・・・、モーニング娘。のメンバーでした・・・」

ああ、モーニング娘。か。
どうりで聞いたことある名前だと思った。

「聴いたことあるよ。
 『にっぽーんの未来は wow wow wow 〜♪』
 だったっけ?」
「・・ええ」
「たいへんな未来になっちゃったけどな。ははは・・・」
「・・・そうですね」

初めて生の芸能人に会って少し浮かれていたのかもしれない。
自分では歩けないほど衰弱した梨華を背負って、
自分の住処へ帰る道すがら、
俺は彼女にとって最も尋ねてはいけない質問をしていた。

「んでさ、他のメンバーはどうしてんの?」

「・・・・・・・」


背中がびくっと震えたのを感じた。
そして堪えきれないかのように漏れだす嗚咽。


そんなつもりじゃなかった・・・
ただ、なにか話してみたかったんだ。

212 :某スレの200:2001/07/05(木) 01:59 ID:gVnvMhH2

ダメだ・・・
構成ミスった。

今回も更新少なくてごめんなさい。

213 :名無し娘。:2001/07/05(木) 12:14 ID:3DlCeWtA
いいよいいよ続けて続けて!!

214 :90(まだ充電中):2001/07/06(金) 01:57 ID:CJ17fLII
>>210
おれもそう思う。このスレをちょっと引っ張っただけでひどく疲れた。
だから>>138には感謝している。あの書きこみがなければ2周目は完結しなかった
だろうから。
そしておれは今キミの作品に刺激を受けて、再び書こうとしている。
でも充電ちゅー。

@ノハ@
( ‘д‘)<オレもカクからキミもカケ、ちゅうわけやな。
       おとこはカクのが好きやなあ。138ももっとカクんやで。

>>212
構成ミスなんて、黙ってれば誰も気付かなかったのにぃ。
あとシリアスな作品は書く方にもかなりの緊張が必要となるので、日をおいて
カクと却って難しくなると思うよ。

( ´D`)ノ <へやにとじこもって、ひそかに、はげしく、いっきにカクのれす

215 :138:2001/07/06(金) 11:14 ID:c7hqKl/c
>90(充電中)殿
どうもすいません。ここ二週間ほどずっと2chに来てなかったです。
浮かんだらまた何か書きます。頑張ります。

216 :なっちと最後:2001/07/06(金) 13:25 ID:f3wv7MSY
それは唐突に始まった。
何の前触れもなく。
激しく突き上げるように地面がうなり、自分の体がそこに叩きつけられた。
痛みに耐えながらゆっくりと起き上がろうとするが、地面は大きな振動を続けマトモに
立ち上がることなどできなかった。
仕方が無いので膝を立てて周りの状況を確かめることにした。
瓦礫と煙、わけもわからずさまよう人・・・
周りを囲んでいた高い建物が崩れている・・・
昔見た戦争写真の一こまのような光景だった。
まだ揺れは収まっていなかったが先ほどよりだいぶ小さくなってきている。
今なら移動できそうだ。こんなときはこの場所に留まっている方がいいのだろうけれど、
何故か俺は移動することを決意していた。
小さなオフィス街だったこの場所が、一瞬でこんなになってしまうなんて・・・
人間の力で築きあげたものなど自然の力はいとも簡単に消し去ってしまうのだ。
道は斜めに傾き、いたるところに裂け目ができている。
「・・けて・・」
ふとどこから声が聞こえたような気がした。
周りを振り返るってみるが、どこかへ逃げ惑う人々が目に入るだけだ。
もしかしたら瓦礫に埋まっているのだろうか?

217 :なっちと最後2:2001/07/06(金) 13:26 ID:f3wv7MSY
「けて・・・!」
再び聞こえる。女性の声だ・・・どこだろう。近くのようにも感じる。
見るとひときわ大きな亀裂が目に入る。まさか・・・
ゆっくりと駆け寄る。そして覗き込む。土ぼこりをかぶった黒い顔の女性が
必死になってわずかな出っ張りにしがみついている。
このままほっておいたら、下に落ちてしまうだろう。幸いにもさほど深いところではないので、
余裕に手は届いた。
「いくよ?」
俺は届いた彼女の手を握ると一気に引き上げるつもりだった。
俺の手に握られると、彼女は出っ張りから僕の手に自分の手を移してきた。
すると一気に彼女の重みが俺の体にぶら下がった。
「お、重っ!!!」
女性とは言え人間1人の体重だから覚悟はしていたのだが、こんなに重いとは予想外であった。
「ご、ごめんなさい」
俺の言葉を聞いた彼女は申し訳なさそうな顔をして小さくつぶやいた。
「い、いや大丈夫だよ。ごめんね。もう少し引き上げたら淵だよ、、、そしたら」
「う、うん、あとは自分で頑張るから」
正直半分彼女に、そして自分に励ました言葉だった。
なんとか後もう少しとなったとき、あの揺れが再び襲ってきた。
「きゃあ!」
彼女の体が振子のように揺れる。つ、辛い。自分の体が彼女の揺れに引きずられて
少し前に進む。
(せ、せっかくココまで引いたのに。ちくしょう!)
揺れはすぐに小さくなったが、低く鈍い音が地面を這っていた。
(まさか)
俺の嫌な想像の通り、裂け目が少しずつ動いている。少しずつ閉まろうとしているのだった。
(やばい!この娘がプレスされちまう!)
この時、俺は今まで想像もしたことのない力が出た。
気づけば自分の隣に彼女がちょこんと座っている。
「ありがとう」
体中黒いすすの様な泥がついていた。
しかし、目の下には涙の流れたあとの白い肌が見えている。
(思ったより小さく見えるなぁ・・・激しく重かったわりには)

218 :名無し娘。:2001/07/07(土) 22:27 ID:ljrDNzDw
まだ見てないヤツは見ろよ

泣くぜ・・・はかなくて・・・・・。

219 :90(■■■■■■■■□□):2001/07/10(火) 02:29 ID:UMlR6Z8I
そろそろ3周目いきます。今回は保全のみ。

>>205 arigato!!
>>215 いやいや謝らなくていいよ。マイペースでマターリ行こう

でも充電つう(80%)には変わりないので、なんとか今週中には書きたい。書きたーい。

220 :hhh:2001/07/12(木) 15:05 ID:tT5y0iVU
hozen

221 :90:2001/07/12(木) 16:55 ID:dAtK.51U
いつも話し残したことばかり気にしていた。紗耶香に伝えたいことは未だ山ほどあっ
た。
出会ってからこれまでどれだけ話したろうか。今となっては何を話したのかも覚えて
いないぐらい紗耶香と語り合ったと思う。しかし語り尽くした気はまったくせず、紗耶
香に対する想いも薄れてゆくどころか、時間と共にますます堆く積もっている。
そんな塊となった胸の内を少しでも切り崩して小さくすべく、この期に及んでおれはど
うでもいいことを延々と紗耶香に語り続けた。
しかしいくら語ろうとも、本当に言いたい事のほんの少しも伝えられてはいなかった。
――本当に言いたい事? おれは自分の言葉に自分で苛立ち、なおいっそう語らず
にはいられなかった。だが語るほどにいよいよ虚しく空々しく、言葉を紗耶香に投げ
かけるほど、おれと紗耶香の距離は遠ざかるようだった。
「もう時間がない」という焦りが募り、同時に何を語っても語り尽くせないという絶望感
が大きく膨れ上がっていった。

2週間後の7月25日に地球は消滅する。何をするにしても時間が足りず、悔いが残る
のを恐れて、何をする気にもならなかった。おれはただ無気力になっていった。
せめていい思い出を作りたいという焦燥感に駆られておれは余裕を失い、些細なこ
とで紗耶香と喧嘩するようになった。取り乱したくないという思いが強いほどに取り乱
し、おれと紗耶香はひたすらすれ違った。
何をしても裏目に出た。慰めの言葉にお互いが傷つき、なじりあって少しは分かり合
えた気もする。しかしながら地球消滅を前にして冷静でいられるはずもなく、ただ自
分を主張するばかりで二人の間にある溝をどんどん深めていった。
相手が目の前にいるというのに、所詮は他人、一人と一人なのだというどうしようもな
い孤独感に二人は覆われた。手を差し伸べても二度と再び紗耶香には届かないよう
な気がした。

いよいよ今日が「その日」だというのに、おれは息苦しさから紗耶香のもとを離れた。
かといっていく所もなく、おれは静まり返った近所をフラフラさ迷った。児童公園の砂
場に腰を降ろし、忘れ去られた子供のスコップをぼんやりと眺めた。
ふと、一人になることでようやく楽になった自分に気がついた。悲しいと思った。

222 :221の続き:2001/07/12(木) 16:56 ID:dAtK.51U
その瞬間は音もなく突然きた。数瞬の間をおいておれは自分が死んでいることに気
がついた。
既に肉体は消滅しているようで、何も見えず聞こえず感じられず、ただ考えることが
できるのみであった。真っ暗闇の中に意識だけが頼りなくふわふわ浮かんでおり、考
えることを止めるとあとは完全な「無」になった。
不安や恐怖は感じなかった。ただ闇の中で孤独だった。

肉体が消えたことにより、「自分」という「枠」も消えたようだ。意識を広げるとどこもま
でも広がった。おそらく無限に広がり、宇宙と同じサイズまで広がるのだろう。
そうして意識を広げていると、突然他の意識に触れた。ただの闇だと思っていたが、
ここには自分以外にもたくさんの意識が詰まっているらしい。もしかして地球にあった
生命は全てここに集まっているのかも知れない。

それはどこか外国の老婆の意識だった。おれは彼女の意識のどの部分も同じ瞬間
に感じることができた。彼女の記憶のすべてが、今自分の記憶となっていた。彼女の
経験したすべてをおれも同じように経験した。彼女の喜び、彼女の悲しみ、産まれて
から消えるまで、すべておれのこととして感じられた。
おれは自分がその老婆なのか、それともその老婆がおれなのかわからなくなった。
身体がないのだから、「二人」というのも既に意味がないのだろう。
自分というのは肉体があればこそ成り立つものなのであろう。

次におれはある犯罪者の意識に出会った。彼の犯した罪の数々をこれもまた自分
のこととして経験した。しかし憎しみや怒りは生じなかった。
彼の産まれてからのすべてを経験してしまうと、彼の犯した罪は必然だった。彼の怒
りや悲しさ、寂しさ、やりきれない思いは罪を生まずにはおれなかった。しかし罪を犯
したところで彼が満足することはなく、安心して落ち着くこともなかった。
おれは彼の人生のすべてと、彼に殺された人の人生とを同時に経験した。それは
まったく悲しい出会いだった。何一つ良いところはなく、彼と被害者の出会いは新た
な怒りや悲しみを生み出すだけで、憎しみの円環は閉じることなく巨大になるばかり
だった。おれは彼に関わったすべての人達の叫びをすべて聞いてしまった。

223 :222の続き:2001/07/12(木) 16:57 ID:dAtK.51U
おれは悲しさのあまり、また自分の枠に戻った。いま、おれはおれだけだった。
また少し孤独になった。自分という枠を持つことは、他人という枠を認めることでもあ
るらしい。それは孤独になり得ることでもあった。

こう思った時おれはふと紗耶香のことを思い出した。
と同時に、おれは紗耶香の思い出のすべてを一瞬間に思い起こした。あの日のあの
場所での紗耶香…笑っている紗耶香…泣きながら怒っている紗耶香…とっくに忘れ
ていた記憶までも、紗耶香についての何もかもを、その当時とまったく同じ体験として
繰り返し繰り返し、何度もおれは経験した。
そしておれは、それら紗耶香の記憶が永遠にとり返しのつかないことなのだと感じ、
既に存在しない体をよじり、既に存在しない眼から涙を流して、紗耶香がここにいな
いことを嘆き悲しんだ。
おれはこんなところで紗耶香から切り離されて一人いるのだ。あの場所も時間ももう
在りはしないのだ。再び出会うべき紗耶香はもういないのだ…

随分長いあいだ――それが数秒なのか数百年なのか計る術もないが、おれは嘆き
続けた。
散々嘆き悲しんでから、おれはまた意識を広げてみた。この何も無い闇の中に紗耶
香がいるかもしれない。
おれは紗耶香を探し求めて、再び自分という枠を取り払った。

それからおれは数限りない多くの命の意識と出会った。何万何億というかつて地球
に生きた生命の初めから最後までを生きた。
それは永遠に続くようでもあったし、一瞬でもあった。
その最後におれは紗耶香に出会った。

今おれと紗耶香は一人だった。彼女の意識はおれの中に隅々まで広がり、おれの
意識が彼女のすべてを満たしていた。二人の記憶は合わさって一つになり、モザイク
状のモニュメントとなった。二人を隔てていた肉体が消え去ることにより、ようやく二
人は本当の意味で一つとなった。

224 :90:2001/07/15(日) 14:24 ID:giCiAYQg
死にかけスレッドにとどめを刺したかな?
ま、いいや。

再充電ちゅー。(こうなったら行くところまで行くよ!)

225 :名無し娘。:2001/07/16(月) 21:45 ID:TSlej/ao
定期ageの時間です

226 :名無し娘。:2001/07/16(月) 22:14 ID:v7JXhiCI
( ● ´ ー ` ● ) <まいていこうー

227 :345:2001/07/16(月) 22:15 ID:ig75IpIw
一人限定すれば
ヤッパリまりっぺ
パコパコハァハァ
あの世いってもハァハァ
(飽きるまでやってろ)

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