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なんじゃこりゃ〜!?全員一緒にミラコーミラコー♪

1 :名無し娘。 : 2001/02/17(土) 03:44 ID:GfpGa90c
セイイエーセイイエー
全員一緒にミラコーミラコー♪



2 :辻よしなり : 2001/02/17(土) 03:47 ID:KywGWm1Q
NHKの受信料は拒否しましょう、ヒャッホー!

3 :名無し娘。 : 2001/02/17(土) 03:49 ID:E/QHlAQA
あのーどうゆうネタなのか分からないんですけど・・・
全員一緒にミラコーミラコー♪

4 :名無し娘。 : 2001/02/17(土) 03:51 ID:YN9147vs
クソスレ立てるな!ミラコーミラコー♪

5 :名無し娘。 : 2001/02/17(土) 03:51 ID:Kdj/2xSM
霊柩車を見掛けたら、
高嶋忠夫の「イエーイ」ですよ。
そう!親指を突き出して!「イエーイ」

6 :名無し娘。 : 2001/02/17(土) 03:52 ID:l92C9X7g
むしろ・・・カモナベイベー!

7 :名無し娘。 : 2001/02/17(土) 03:53 ID:k8.gA7Kk
ってことはここですかぁ
http://home.intercity.or.jp/users/makio/visual/visual4/index01.htm
全員一緒にミラコーミラコー♪



8 :辻よしなり : 2001/02/17(土) 03:53 ID:KywGWm1Q
このスレ何のスレなんじゃこ〜りゃなんじゃこ〜りゃ♪・・・、僕も一緒にミラクルナイト!・・・ヒ、ヒャッホ−!

9 :筑紫哲也 : 2001/02/17(土) 03:55 ID:KywGWm1Q
今日の「幸福論」ってなんじゃこ〜りゃなんじゃこ〜りゃ♪僕も一緒にミラクルナイト!

10 :名無し娘。 : 2001/02/17(土) 04:00 ID:E/QHlAQA
スレ建てた本人も最早分からんだろう。
セイイエーセイイエーミラコーミラコー♪

11 :名無し娘。 : 2001/02/18(日) 21:06 ID:lFgXWnd.
辻ヲタ kAHWz3Y.
i

12 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 10:50 ID:MiqlgA4Q
「市井二人」

13 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 10:53 ID:MiqlgA4Q
◆SIDEA◆
1 市井と市井

14 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 10:55 ID:MiqlgA4Q
テレビには、半年前の市井紗耶香が、武道館で歌っている姿が映っていた。
(なんだか、ずっと昔の出来事みたいに思えるよ)
私はひざを抱えるようにして、DVDの映像を見ている。後藤の号泣と汗のにおい
を懐かしく思い出した。
(ふふっ、あの時の後藤、可愛かったな・・・ときどき、夢に見ちゃうんだよね)
この半年間の間にも、めまぐるしい展開が娘。に訪れていた。

15 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 11:02 ID:MiqlgA4Q
(CM出演、新生タンポポ、新生プッチモニ・・・裕ちゃんの新曲・・・オリンピック
のバレーボール最終予選)
(夏のコンサートツアー、サルティンバンコ、シドニー五輪、9月の新曲、秋のコンサート
ツアー、新しいレギュラー番組、12月の新曲)

モーニング娘。でいるってことは、ジェットコースターで人生を体験させられるって
ことだ。
(私もついこの間までは、あっち側にいたんだけどさ)
時計を見る。
DVDの停止ボタンを押す。
武道館のコンサートを全部見ている時間的余裕はなかった。
娘。時代ほどではないにしろ、毎日が忙しいことに違いはなかったから。
(先生のところまで、ジョギングしていくか)
ジャージ姿で家から出る。吐く息が白い。
新しい家の周辺では、緑が多くて精神的に落ち着けた。
ストレッチしらがら、冷たくて新鮮な空気を胸一杯に吸い込む。

16 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 11:06 ID:MiqlgA4Q
「さーて、いくか」
まだ、早朝の時間帯だ。
身体の目覚めにあわせて、ゆっくりと走り出す。
地面を蹴るたび、頭に巻いたタオルの下から、あの頃より伸びた髪が揺れているのを
感じる。
「人生って素晴らしい〜」
ヘッドフォンから聞こえる『iwish』に合わせて−−これも、ボイトレの先生の
指示だ−−メロディを口ずさみながら、坂を駆け下りた。

17 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 11:09 ID:MiqlgA4Q
「はい、今日も充実した1日でした」
シャワーを浴び終え、髪を拭きながら、自分の部屋に戻る。
携帯画面に、メール着信の表示が光っていた。
「あれ?矢口からじゃん」
私自身のケジメのために、メンバーとは直接会わないようにはしてるけど、メール
や携帯では連絡を取り合っている。
(今日も確か、コンサートツアーの真っ最中だったよなあ・・・。テンションあが
ったまま、メールしてきやがったか)
ニヤニヤしながら、矢口の顔を思い出す。
笑みはすぐに消えた。メールの文面を見て、一瞬、何が書いてあるのか、理解出来
なかったからだ。

18 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 11:11 ID:MiqlgA4Q
『サヤカ、今日、岐阜来てくれたんだ。オイラ、びっくりだよ。コンサートに来る
ならくるって言ってくれえ。それに、なんで楽屋に来なかったんだ! ごっちんも
怒ってたぞ。オイラしかサヤカ見てなかったから、ウソつき呼ばわりだ。指令、今
度は、ちゃんとアイサツに来るように! カワイイ矢口より』

19 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 11:13 ID:MiqlgA4Q
・・・?
今日は、1日、ボイストレーニングと、ダンスの自習に明け暮れた。彼女は、なに
を言ってるんだろう??
翌日入った、後藤からのメールが、私をより混乱させた。

20 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 11:14 ID:MiqlgA4Q
『いちいちゃんへ。
会ってくれる、っていってくれてうれしかったよ。コンサートで会いにきてくれな
かったぶんはちょうけし。ちゃんとメンバーには秘密にしてる。こんどの土よう日
たのしみ♪後藤』

21 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 11:15 ID:MiqlgA4Q
会ってくれる?
それは、私が、後藤に、という意味だろうか?
・・・そうなんだろうな。
送り主は、間違いなく後藤だ。
手の込んだイタズラ、ではないよな。
なら、あの子、おかしくなっちゃったか?
毎日があんまりにも忙しくて・・・
まさか、ねえ。
でも、なんだか、かあさん心配になってきたよ。

22 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 11:21 ID:MiqlgA4Q
私は、その場で後藤に電話をかけた。それとなく確認したところ、やはり、私は、
後藤と会う約束をしたらしい。(私が、後藤の携帯に直接電話したっていうのだ)
待ち合わせの場所と時間を聞き出して、私は電話を切った。
いぶかしく思うのとは別に、後藤のはしゃいだ様子が、私をいじらしい気持ちにさ
せた。
(なんだか、すっごく嬉しそうだったな・・・こんなことなら、少しくらいなら会
ってあげれば良かったかな)
後藤がどうしても私に会いたくなって、こんな狂言じみた行動をとってきたのだろ
うか?
それとも、本当にそう思い込んでしまって、現実と空想の区別がつかなくなってし
まっているとか?
(元々、後藤には拒食、過食のケがあったし・・・これは・・・状況によっちゃあ
裕ちゃんか圭ちゃん辺りに相談した方がいいかも知れないね)
後藤は私に依存していた。それは充分に分かっていた。後藤が1人で歩いていける
ように、私が持っていたものは全部教えてあげた−−そのつもりでいた。
私の心配が、杞憂であって欲しい。そう願った。
後藤のことを思うと、少し、胸が痛んだ。

23 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 11:30 ID:MiqlgA4Q
そして、土曜日が来た。
待ち合わせの場所は、私がよくプライベートで重宝していたカフェ『ルポ』だ。ス
ペースを贅沢に使っていて、特に、奥のいくつかの座席は、ついたてや観葉植物で
巧妙に隠されていて、密会には最適なのだ。
(ここ、メンバーにも秘密の場所なんだよね。どうして、後藤は、ここのこと知っ
てたんだろうねえ)
私は、後藤の自作自演と決めつけていたので、そのときは、そんな見当違いのこと
を考えていたのだ。
後藤はもう来てた。遅刻ばかりだった昔とはえらい違いだ。
おっきなサングラスと、目深にかぶった帽子。
(余計目立つって−−あの子の考える芸能人って、あんななのかな)
店員さんにお願いして、後藤の隣りの席を確保した。
常連だった私だから出来る、ワガママ技だ。
当然、向こうからもこちらからも、お互いの様子をうかがい知ることは出来ない。
意識を集中して聞き耳をたてれば、辛うじて話し声が聞き取れる程度か。
(いったい、後藤は、これからどうする気なんだろう)
このまま、私が姿を見せなかったら、ずっと待っているんだろうか?
・・・モーニング娘。の仕事の量ってハンパじゃないからねえ。後藤もきっと疲
れているんだ。
(今日だって、忙しいスケジュールをぬって来たんだろうな)
私は、コーヒーをすすりながら、そんなことを考えていた。

24 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 11:37 ID:MiqlgA4Q
と、後藤のテーブルに誰かが座る気配があった。こちらからは、音しか聞こえない
のだが。
「わあ、市井ちゃん、金髪ー」
(金髪?)
思わず、飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになった。後藤はなにを言ってるんだ?
幻覚を見るまでになっちゃったのか?
「ねえねえ、市井ちゃん、どうして急に会ってくれる気になったの?少し太ったん
じゃないの?毎日、レッスンしてるの?一緒にカラオケいこうよ!私ゆず歌うー」
後藤は、焦った口調で、一気にまくしたてた。直接会って話したいことが、沢山あ
ったんだろうなあ、って思わせた。
(後藤、そんな大声で話ししたら、回りにバレバレだよ、もう)
感覚がマヒしていた。
異常事態のはずなのに、まだ認識が追いついて来ない。
「ねえ、後藤」
後藤は黙った。
私と同じ声が、後藤のテーブルから聞こえた。
「今日、来てもらったのはさ」
「うん」
がたん、と席を立つ音。
「そのう・・・うう、ぶっちゃけた話さ」
「市井ちゃん、どうかしたの?」
「キス、していいかな−−」
な、なにを言い出すんだ私の声!
今度こそ、むせた。っていうか、鼻にコーヒーが入った。メチャクチャ熱くて痛か
った。


25 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 11:40 ID:MiqlgA4Q
「え・・・市井ちゃん?」
「逃げないで、後藤。私さ、前から、後藤のことがずっと、ええと、・・・その、
仲良しって意味じゃなくてさ・・・」
周囲がうるさくて、意識を集中させないと聞こえないくらいの囁き声。
なんだか、別の意味でドキドキしてきた。
後藤は?後藤は、何をしてる?
「うん・・・その、よく分かんないけど、市井ちゃんだったら、いいよ」
(なんですと!)
脳裏に、ガーン、と効果音が響いた。片眉をあげて、衝撃の表情を作り、カメラ目
線(どこの?)で天井を見た。
後藤の反応に少し引いた。ようやく状況が飲み込めた。
回りから奇異に見られてもいい。店員が飛んできたら、やめよう。
私はテーブルの上によじのぼって、ついたて代わりの観葉植物の上に頭を出した。
後藤の、横顔が見えた。
首を傾けて、頬を真っ赤にのぼせさせて、うっとり(あわわわレズっ子発見)と目
を閉じて、
そして、

26 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 11:41 ID:MiqlgA4Q
後藤と唇を合わせている、
金色の髪の少女は・・・

(市井、紗耶香−−?)

そこには、まぎれもない、私がいた。

27 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 11:45 ID:MiqlgA4Q
私は、テーブルの上で、動けないでいた。
私は、私と目があった。

私は、後藤の髪を撫で、唇を離し、

(ずっと息を止めていたのだろう、後藤は、ふうー、とため息をついた)

私の目を見据えたまま、

(12月31日)

口だけを動かして、一ヶ月ちょっと先の、日付を告げた。聞こえるはずのないその
言葉は、私の脳裏に直接響いた。

28 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 11:46 ID:MiqlgA4Q
『貴方とそっくりの生き霊が、玄関の扉をノックしてきたら・・・それは、貴方の
死を告げにやって来た、ドッペルゲンガーなのです』

29 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 11:48 ID:MiqlgA4Q
昔、圭織から借りて読んだ、オカルト雑誌の記事を思い出した。
全身に鳥肌が立った。世界がぐらりと歪んだ気がした。
バランスを失って、テーブルから落ちた。痛みもなにも感じなかった。
私は、その場から走って逃げ出した。

(もう1人の私と、出会ってしまった)
あそこにいたのは、もう1人の私だ。
もう1人の私が、日にちをつげた。
それが、私の最後の日なのだろうか。
焦燥感と苛立ち。

30 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 11:51 ID:MiqlgA4Q
(私、死ぬのかな?)
(死んじゃうのかな?)
どうしようもない不安感に、押し潰されそうになると同時に、それを跳ね返さんば
かりに沸き上がってきた感情があった。
(もう1人の私が、私のフリをして、後藤にキスした)
それまで、後藤のことを、妹のように思ってきたし、好きだったけど、そんな、キ
スるような対象だとは思ってなかった。
ずっとあとになって気付いた、死んでしまう恐怖よりも、さらに強い思い。
それがなかったら、私は、そのまま頭がおかしくなっていたかも知れない。
ある意味、私を救ってくれた、とも言える、心の中を占めていた焦りのような気持ち

−−その感情の名は、嫉妬。

31 :名無し娘。 : 2001/02/24(土) 11:52 ID:MiqlgA4Q
・・・疲れるねこれ
誰か続き写して希望

32 :名無し娘。 : 2001/02/25(日) 00:18 ID:/YzvZXUc
ん?
なぜ急にこんなの始まってるんだい
誰も気付いてないのか?
なんだか得した気分だなぁ

と、言うわけで続きを待ってる人がここに1人いますので・・・
がんばってぜひぜひ続きを


33 :名無し募集中。。。 : 2001/02/25(日) 02:10 ID:8k9LPeVQ
>>32 小説系雑談スレに経緯があるよ。多分好きな小説家は誰だったと思うけど。

34 :名無し娘。 : 2001/02/25(日) 23:54 ID:W7IXCEeY
2 秘密ふたつ

35 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 00:03 ID:xTpOpJe2
やはり、というか、あれから、後藤から頻繁に連絡が入るようになってしまった。
(そりゃあ、久々に逢って『キスしていい?』だもんなあ。私だってビックリだよ)
『ねぇ、市井ちゃん、聞いてよ。結構前なんだけどさあ、握手会でね、すっごくヘンな人が来てたんだよ』
『メロンの村田さん、なんかずっと体調悪いんだよね〜。しんぱい〜』
『今コンサート終わったよ。始まる前に電話したのに、市井ちゃん、いなかったでしょ。私に秘密でドコに行ってたのさ』
まるで――まるで、恋人気取りだ。
(最近、後藤は、よく笑うようになった。テレビを見ていてもそれがよく分かる。……なんだろうね、このモヤモヤした感じは)

36 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 00:27 ID:xTpOpJe2
私の周辺にも、劇的な変化があった。
(あと、一ヶ月と半分)
もう1人の私と出会ってしまうと、本当に死んでしまうのかどうかは分からない。
ただ、12月31日に、なにかがあることだけは間違いない。
そして、それは、最悪、私の人生の終わりの日なのかも知れないのだ。
まだ、納得のいく歌もダンスも出来てない。楽器もやりたいし、このままだと、そもそもの目標だった再デビューもままならない。
もう、私をとりまく周囲が動き出している。オファーだけなら、何本も、企画が持ち込まれている。私の身体は、私だけのものじゃないんだ。
……私には、まだ、やり残したことがたくさんあるのに。
私の日常は、日々、濃度を増していった。小さなことで一喜一憂し、それらがみな、私の血肉になっていることを実感する。
休んでいるのが惜しい。
眠ってしまうのが惜しい。

37 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 00:32 ID:xTpOpJe2
「どうしたの、市井さん。最近の貴方、おかしいわよ。こういうのは、少しずつしか上手くならないんだから、根気よく――」
(そんなんじゃダメなんだ。私には、時間がない。納得のいく歌を、早く歌えるようになりたい)
「ちょっと、その声。声帯炎症起こしかかってるんじゃないの? 家ではボイトレは禁止って云ったでしょ。今でもオーバーワーク気味なのに、ノド壊すわよ」
(これくらいで壊れるなら、壊れてしまえばいい。……どうして私は、こんなにノロマなんだろう。どうして、私は、こんなにも要領が悪いんだろう)
どこまで高みに登れるのか、限りある時間とのがむしゃらな競争。
弓を引き絞るような、異常なテンションの中で、どこまで自分を追いつめられるのか――そう、プッチの時もそうだった。

38 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 00:37 ID:xTpOpJe2
『今日のコンサート、すっごく疲れたけど、すっごくコーフンしたよ。……市井ちゃんと、一緒にやりたかったな』
『圭ちゃんたらさあ、ダイバーでユニット組みたいあいて、市井ちゃんがいい、って云ったんだよ。ズルイよね、じぶんだけ忘れてない、みたいなことアピールしてんだよお』
いつの頃からだろう。ほぼ毎日かかってくるようになった後藤からの電話が、なによりも大切な時間に変わっていってしまったのは。


重大な、二つの秘密は隠したままで。
私の苦悩は黙ったままで。

39 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 00:52 ID:xTpOpJe2
12月に入った金曜日の夜遅く。
「紗耶香ぁ〜、久しぶりぃ」
「ひゃっ」
待ち合わせの場所で、いきなり後ろから忍び寄って抱きついてきたのは圭ちゃんだった。
「矢口がさあ、先月、騒いでたんだよね。岐阜に紗耶香が来てたって。それでさ、ごっちんが見てない、って怒っちゃって、大変だったんだよ」
色の入ったメガネと帽子。GジャンにスリムなGパン。相変わらずのナイススタイルに、しばらくの間みとれていた。
「ね、今日はいいんでしょ? 私、お腹すいてんだ。紗耶香、ちょっと付き合ってよ」
腕を強引に組まれて、引きずられるように、マクドナルドに入った。圭ちゃんは、相変わらずだった。
私はコーヒーを、圭ちゃんは、ダブルマックのバリューセットに、チーズバーガーを追加して注文していた。
「年末まで、娘。は予定いっぱいだね。圭ちゃんも、忙しいでしょ」
圭ちゃんは、まあいろいろね、と云って笑った。
「で、なんなの、相談があるって云ってたよね?」
「――うん」
相談は、二つあった。
後藤のこと。
私自身のこと。
「後藤、最近、どお? なんかさ、テレビ見てると、印象変わったように思うんだけど」
とりあえず、毎晩のように後藤と連絡を取り合ってることは秘密にしておいた。なんか、微妙な雰囲気になっちゃってるし。

40 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 00:53 ID:xTpOpJe2
圭ちゃんは、そうだねえ、とひじをついて、
「確かにね、ごっちんは変わったよ。……その、ハッキリいえば、紗耶香がいなくなってからさ、一時期、ごっちんひどかったでしょ。でも、最近は、本番でもちゃんと意欲的に動けるようになったんだけどさ」
含むものがあるかのような話し方だ。
「だけど、なに?」
「私さ、人の噂話するの、好きじゃないんだけど……」
めずらしく、圭ちゃんが、言い淀んだ。
「その、……前の、なっちの件もあるから、軽々しい行動はしちゃダメだって思うんだ。大切な時期だしね」
「なんか勿体ぶってるね。圭ちゃんらしくないよ」
圭ちゃんは、それでもしばらく迷って、
「ごっちんさあ、彼氏出来たみたいなんだ」
「彼氏ぃ?」
うん、と圭ちゃんは神妙な顔で、
「妙にはしゃいだり、ブルーになったりで、全然落ち着かないんだ。で、さ、この前の日曜日、半日だけオフだったんだけどさ、その時にも会ってたみたい。夜の仕事、すっごくテンション高かったし」

41 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 01:00 ID:xTpOpJe2
……それは、後藤がもう1人の私に会っていた日だ。
「なんかさ、もう誰かに話したくて、うずうずしてる、て感じ。でさ、聞いちゃったんだよね。今度、お泊りするんだ、って、吉澤と話ししてたの、立ち聞きするつもりは無かったんだけどさ」
(ふ〜ん、そんな事態が進行してるんだ)
可能性は、二つ。
本当に、男と付き合いだした。
……毎日長電話してる身としては、多分、それはないだろうなあ、って思うけど。
じゃあ、もう一つの可能性。
(彼氏って――私のコト、なんだろうか?)
でも、お泊りって話は聞いてない。
またもや、ドッペルな私が暗躍してるんだろうか?
私の微妙な表情に気付いたのか、
「紗耶香、もしかして、心当たりあるの?」
「うーん、あるっていうか、ないっていうか、意味が違うっていうか……とにかく、後藤と連絡とってみるよ」
「ありがと、任せちゃってゴメンね。こういうのって、なんか苦手でさ」
「告白されたことないもんね」
もう、と圭ちゃんはにが笑いして云った。

42 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 01:06 ID:xTpOpJe2
「で、もう一つってなんなの?」
「ううん、そうだねえ」
こんなこと云ったって、信じてもらえないし、圭ちゃんがどうこう出来るものでもないし。
でも、
「私、死んじゃったら、圭ちゃん、悲しい?」
さらり、と聞いたつもりだった。
なのに、死、ってセリフを発音した途端、語尾が極端に震えた。
「どうしたのよ紗耶香?」
なごんだ空気が、一気に緊張した。
なんでもない、と云おうとして、私は、言葉が出なくなった。自分をぎゅっ、と抱きしめないと、全身の震えが止まらなかった。
圭ちゃんは、一度口を開けて、また閉じた。
「そっちの方が、重大みたいね」
「ゴメン。呼び出しといてだけど、やっぱ、云えないよ。ホントにゴメン」
もし、この出来事の背後に、なにか良くない力が加わってるとしたら、圭ちゃんを巻き込んでしまう訳にはいかない。これは、私と後藤の問題だ。
(――そして、立ち向かわないといけないのは、私なんだ)
圭ちゃんは、わかった、わかったよ、って云って、私の頭をかかえるように、抱きしめてくれた。
私は、何度も何度も深呼吸して、必死で、涙をこらえていた。

43 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 01:09 ID:xTpOpJe2
  
  

44 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 01:10 ID:xTpOpJe2
3 逢い引き


45 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 01:15 ID:xTpOpJe2
後藤お泊りの日は、来週の金曜日だと判明した。12月は、年末から新年にかけての特番のテレビ収録ラッシュで、その合間をぬっての計画だ。……朝帰りで、そのまま移動なんだろうな。
で、相手は、私――ニセ市井だった。
(このまま、ほおっておいたら、そのニセ市井が後藤をお泊まりに誘いだしてしまうぞ)
(いきなり、後藤にキスするようなヤツだ。夜を二人で過ごさせようものなら……)
後藤は受けキャラだから、私が強く求めたら、なんでも拒まないような気がする。
――なんか、すごい光景を妄想してしまった。
(ぶるるる、なにを強く求めるってんだ。これは、いろんな意味で阻止しなければ)
どうする?
やっぱ、待ち合わせ場所に先回りして、後藤をさらうか?

46 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 01:24 ID:xTpOpJe2
最近、のどの調子が悪い。
連日のハードトレーニングのせいだ。
『どうしたの? 市井ちゃん、カゼ?』
「ん……まあ、そんな感じ」
今日は、一日、声を出さないようにお医者さんにいわれたけど、後藤と話しするのはいいか。そう、自分で勝手に決めていた。
『あさって、市井ちゃんにまた会えるねえ。その……楽しみだよぉ』
(その……ってなにを含ませてるんだ! なにが楽しみなんだよ?)
心の中で、ツッコミを入れておいた。
後藤が、なんか、そっちの世界に染まっていきそうで怖い。
「あのさあ、待ち合わせの時間、夜の九時ちょうどじゃなくて、5分、早くしない?」
『うん? いいよ』
「でさ、この、予定時間を早くするって話、誰にも云っちゃダメだよ、私にもね。次に私と話しするときは、九時ぴったし、って云うんだよ」
『ヘンなの』
「いいから」
『は〜い』
これで、まず大丈夫だろう(かな?)
ニセ市井は、今は、電話で連絡を取ってくるようだ、そこさえきっちり押さえておけば、まずは問題なし。
「あとさ、これからは、私が会おう、とか云いだしたら、ちゃんと私に報告するんだよ」
『なにそれ〜? よく分かんない』
ううむ、確かに訳分かんないだろうな。私でさえ、自分が何を云ってるのか、理解出来ていない。

47 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 01:24 ID:xTpOpJe2
  

48 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 01:34 ID:xTpOpJe2
そして、金曜日の夜。待ち合わせ場所の、地下鉄の構内。
私は、時計を見て、そわそわしていた。
約束の九時五分前になっても、後藤が姿を現さないのだ。
(ううう……遅刻グセ再発かあ?)
結局、九時ちょうとに、テクテクと向こうからノンキに歩いてくる、リュックを背負った後藤を発見した。
「後藤ッ! 遅刻だよ」
「あれ〜、市井ちゃん、髪の色、戻したの?」
私は、一瞬、へ? と思ったが、後藤が会っていた市井は、金髪だったことを思い出した。
「え、ああ、うん。あれ、似合わないっしょ」
「そんなことないよ」
地下鉄が、駅に滑り込んでくる。
(そうだ。こんな雑談交わしてる場合じゃない。ドッペルな市井が来る!)
「後藤、急いでッ」
私は、後藤に腕をからめて、引っ張るようにして電車に連れ込んだ。
電車の中に、もう1人の私の姿は見えなかった。ドアは閉まり、がたん、と電車は動き出した。
(いない、のかな?)
ゆっくりと後ろに流れてゆく、駅構内。
進行方向に、
金髪が見えた。
(まさか……)
ドアのガラスに、顔を押しつけるようにして、ホームに立っている人物を見る。
(あ――)
その人物は、明らかに、私を見ていた。
後藤は、私の顔をじっと嬉しそうに見ていて、その人物には気づいてないようだ。
私は、鏡を見ているような気持ちで、彼女と視線を合わせた。彼女の口元には笑みが浮かんでいた。

49 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 01:40 ID:xTpOpJe2
電車は加速する。あっという間に、彼女の姿は、見えなくなった。
(だしぬけた)
ほっ、と胸をなで下ろすと同時に、次の心配事が頭をもたげた。
(やっぱり、私は、死んでしまうんだろうか?)
あれは、見間違いなんかではなく、私自身だった。
私は、どうなってしまうのだろう。
不安のあまり、知らず、後藤を壁際に押しつけて、ぎゅっ、と抱きしめていた。
(いちーちゃん、電車のなかなのに、せっきょく的だなあ、もう)
まんざらでもなさそうに、えへらえへら笑いながら、後藤はささやく。この子、大丈夫か?
そんな場合じゃないんだって。
……って後藤に云っても分かんないんだろうな。こいつ、オカルトは信じないタチだし。
とかなんとか考えながら後藤の顔を見ていると、後藤はニターっ、と笑い返した。
なんだよ、気持ち悪いな。
「へへーっ」
ぺたぺたと私の二の腕に触る。……コミュニケーションのつもりなんだろうか?
私は後藤の頭を、わしわしと撫でた。
「カラオケ行こっか」
「うん!」
とりあえず、今は、後藤のことだけを考えていよう。

50 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 01:41 ID:xTpOpJe2

 

51 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 01:50 ID:xTpOpJe2
「ねえ、いちーちゃん『夏祭り』うたってよ。私、あのうた、好きなんだ」
「え〜、それ、私の声に合ってないんだよね。歌いこみもしてないし」
「なつまつり〜、なつまつり〜」
後藤は、足をバタバタさせて、ダダこねた。
あの、高音域を熱唱する歌は、のどに、かなり負担をかけそうで……炎症起こしかけてる私の声帯には、良くなさげなんだけど。
「……分かったよ。今度で良ければ、歌ったげる」
「うん、約束だよ」
後藤はそれで満足したのか、歌本をめくり始めた。
「♪シークッレト、マイラぁ〜、うたがあてもないねぇ〜」
こっちはレッスン漬けだったこともあって、後藤の声の出し方のあらに気付く。元々、才能はあった子なんだけど、自分の声の質に頼り切って、歌い方がぞんざいになってるのだ。
(娘。自体が、忙しすぎて、満足にレッスンも受けられないんだろうなあ)
「ねえ、後藤、そこ、元気に歌いすぎだよ。うち明けたくてうち明けられない、そんな気持ちでさあ」
「そこは、ほら、曲調がメロディアスな分、もっと、フラットに歌った方が」
後藤は、ぷんぷんと頬を膨らませて、もう、と云った。
「市井ちゃん、まるでつんくさんだよ。いいの、のびのび歌うんだから。どうせ、いまおしえてもらったって――」
後藤は、そこで言葉を止めた。うらめしそうに、上目遣いで私を見た。
なにが云いたいのかはよく分かった。
無言の抗議に、私は詰まった。
私が、モーニング娘。にまだいたとしても、今の娘。をどうにか出来る、なんて思い上がってはいない。でも、娘。の現状に対して、はっきりとした危機感もある。
このままだと、娘。はみんな、行き詰まってしまう。
……私に、なにが出来るだろう?
モーニング娘。のために。
後藤のために。

52 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 01:51 ID:xTpOpJe2




53 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 01:52 ID:xTpOpJe2
『ぼくらの街に 今年も雪が降る

見慣れた街に 白い雪が

つもる つもる 』

54 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 01:56 ID:xTpOpJe2
立ち上がって、中腰になって、
下半身に軽く力を入れて、
脳裏に、雪の街と、
後藤と並んで歩く私を思い浮かべて、


「うっわあ、市井ちゃん、うまいッ」
私の歌う『僕らの街に雪が降る』(ユニコーン)を後藤は絶賛した。
(もしかしたら、もう、今年の雪は、見られないかもしれないんだ)
涙が出る寸前の、潤んだ瞳で後藤を見た。
後藤は、もぞもぞと、居心地悪そうに、イスに座り直した。
……まだ、こんなんじゃない。
私の歌いたい歌は、こんなんじゃないんだ!

55 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 01:57 ID:xTpOpJe2



56 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 02:00 ID:xTpOpJe2
コンビニに寄って、お菓子やらジュースやらを買い込んで、家に帰ってきた。
二人ともジャージに着替えて、お願いモーニングを見た。
テレビに映ってる後藤を指さして、
「後藤さあ、あんた、だんだんバカになってきてない?」
「ひど〜い、そんなことない〜」
(やっぱ、バカじゃん)
甘い時間。
幸せな時間。

57 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 02:06 ID:xTpOpJe2
「でもさあ、市井ちゃん、うるさくゆうだけあるよ。うた、うまくてビックリした。デビューの計画は、ちゃくちゃくとすすんでるんだね」
後藤は、私に寄り添うように、身体をぴたーっ、とくっつけている。
「まだまだ、だよ。私自身、納得してないし」
「ふーん、そんなモンなの?」
後藤は、私と腕を組んで、ムースポッキーのイチゴ味を食べている。
「じゃあさ、なっとくがいくようになったら、私にいちばんにきかせてね」
後藤にとっては、なんでもない一言だったんだろう。
でも、それが、私には、とてつもなく神聖な約束のように感じられた。
(私に、なにが出来るのかは分からない)
(でも、最後に、後藤に、なにかを伝えることが出来るのなら……)
(今度こそ、後藤は、私から独り立ちしないといけないかも知れないんだから)
「……分かった。一番に、後藤に歌ってあげるよ」
「うん。楽しみにしてるよ!」
無邪気な後藤の笑い顔。
いかん、また、涙腺がゆるんできた。
「ぶとう買ってあるんだ。冷蔵庫から取って来るよ」
私は、ぎゅっ、とまぶたを閉じて、後藤に顔を見られないようにして、台所へ向かった。


58 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 02:13 ID:xTpOpJe2
(泣くなよ〜、泣くなよ〜)
台所で、ぐじぐじやっていた。
「どうしたの、いちーちゃん」
甘えるような、心配そうな、後藤の声。
柱から、顔半分だけ出して、こっちを見ている。
私がまだモーニング娘。にいて、後藤の教育係を任されていた頃……ステージにあがるのをすごく怖がってた後藤は、今みたいな感じで私を呼んだよね。
そっか。後藤は、今、不安なんだ。私の様子が、いつもと違うから。
「大丈夫だよ、後藤。本当に、大丈夫だから」
不思議と、いまにもあふれそうだった涙はぴったりと止まった。私は、後藤の背中に両手を回して、ポンポン叩いた。
「ねえ、いちーちゃん、んーっ」
後藤が、唇をつきだす。
(……うっ。これは、やはり、おねだりなのか?)
しかし、まだ、女同士、ってのは抵抗があるんだよなあ。
いや、裕ちゃんとは経験済みなんだけど、後藤が求めてるそれは、多分、意味が違う。
これは、困ったぞ。
後藤はうす目を開けて、私と目が合うと、またぎゅっ、とまぶたを閉じた、そのまま、じっとしている。
(ファーストキスが裕ちゃんだったのは、もう諦めたけど、私からキスする相手も、初めてはオンナだなんて……私、男運、ないんだよね、きっと)
私は、覚悟を決めた。

59 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 02:14 ID:xTpOpJe2



60 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 02:18 ID:xTpOpJe2
私は、肩を落として、後藤の後について、部屋に戻った。
なんだか、敗北者の気分だった。
「いちーちゃんたら、もう。じゃあ、今日はもう、ねましょうか」
後藤は、上機嫌だ。勝利者の余裕だ・
先にベッドに潜り込んで、横をパンパン叩いて、私に入ってくるようにうながす。
(はいはい)
私は、豆球だけを残して、電気を消した。
もぞもぞと、後藤の横に滑り込んだ。
(ねえ、後藤、手、てないでてくれないかな)
(いいよお。いちーちゃん、甘えんぼさんだなあ)
後藤は、ぎゅっ、と私の手をつかんだ。
私は、なんとなく、後藤の首の辺りに頭を押しつけた。後藤は、よしよし、と私の頭を撫でてくれた。

61 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 02:24 ID:xTpOpJe2
この夜が、とても貴重に思える。
手をつないだまま、後藤は眠ってしまった。
……でも、私は眠りたくなかった。
一瞬一瞬が、あまりにも勿体なくて、後藤の体温を少しでも感じとれればと、全神経を集中させていた。
(もしも、私が――)
時間はあまりにも短く、貴重で、眩しい。
(後藤?)
そっと、呼びかけてみる。
規則正しい寝息のほかに、なにもいらえはない。
私は、身体を起こした。後藤の顔を覗き込む。
(これが好き、って気持ちなのかどうかは分からないけど、私にとって、後藤はすごく大事な人だよ)
(ずっと、ずっと一緒にいたいよ)
(今が、永遠に続いたらいいのに)
ゆっくりと、顔を近づける。
後藤の額に、唇をつけた。

しん、とした、神聖な瞬間。
今、私の中に、恐怖はなかった。
ただ、祈りのような気持ちだけがあった。

なんだろう。これが、神様に感謝する、って感じなのかな?

62 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 02:27 ID:xTpOpJe2

後藤は、私に、いろんな感情を運んできてくれる。なのに、後藤自身は、こんなにもちっちゃくて弱い。
私は、もっともっと、強くならなければ。

後藤が朝、目覚めるまで、私は飽くことなく、ずっと寝顔を見ていた、後藤が起きる瞬間、みーっ、て眉間にシワを寄せて、まぶたをゴシゴシこすって、その仕草と表情がメチャメチャブサイクで可愛いかった。
昨日、買っておいたシュークリームを朝ご飯代わりに、二人で食べた。

63 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 02:31 ID:xTpOpJe2

電話で、家の前までタクシーを呼んだ。
電車を使えば安くていいんだけど、ギリギリまで一緒にいたかったから。
「じゃあ、私行くよ。お泊まり会、楽しかったよ」
いろんな意味でね、と後藤は小声で付け加えて、ニヤリと笑った。私も苦笑した。
後藤は、タクシーに乗り込む
ドアは、バタン、と閉まり、私と後藤を切り離した。
後ろのガラスから、後藤は笑顔のまま、ずっと手を振っていた。
私は、テールランプを見送りながら、奥歯に力を入れて、我慢していた。

後藤とタクシーが見えなくなってから、私は、

その場にしゃがみ込んで、泣いた。



64 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 02:32 ID:xTpOpJe2

4 誤解


65 :名無し娘。誰か交代してくれ : 2001/02/26(月) 02:56 ID:xTpOpJe2
12月9日。朝。
「お早うございます」
自宅から走って二十分の場所にある音楽スタジオ。
今日は、ダンスレッスンの日だ。
「紗耶香ぁ」
スタジオに入った途端、背後から誰かに抱きつかれた。
このパターンは……それに、この香水の匂い……
「裕ちゃん!」
と、振り返ったのだが、そこに見たのは、タコの口で私に迫る、裕ちゃんの大アップだった。
「ちょっと、ヤだあ!」
「エエやんエエやん。初めての関係とちゃうし。昔を思い出そ? ほら、あの大人しかった頃の……ウチの言いなりやった頃の紗耶香を」
私の顔を両手で押さえ込んで、力ずくで、覆い被さって来た。ぐいぐい押されて、背に壁を感じた。
ちら、と横目で、あっけにとられてるダンスの先生が見えた。
「裕ちゃん、本気でイヤだってば……マジ? マジなの? う……んんんッ!」
私は、裕ちゃんの胸をドンドン叩いた。裕ちゃんはビクともしなかった。
私は、身体から力が抜けていくのを感じた。裕ちゃんは、両手を私の頭の後ろに回してきた。
私はずるずると、床にへたり込んだ。
「ふう」
裕ちゃんは、ようやく私から唇を外し、私を見下ろし、
「ごちそうさん。いやあ、紗耶香の唇は久々やから、興奮したわ。少し大人のキスになってもうた」
そう云って、大笑いした。
床に座り込んだまま、自分を抱きしめた格好で、
「ちょっと、裕ちゃん、どういうつもりなのよッ」
「こんなん、挨拶やん。ごっちんにもいつもやってるで」
(なんだって?)
何故か分からないけど、瞬間的に、頭に血が昇った。
ははあ、と、裕ちゃんは訳知り顔で、私を見ている。
ダンスの先生に「この子、三十分だけ借ります!」と明るく云った。裕ちゃんの気迫に押されてか、普段はあんなに怖い先生が、どうぞどうぞ、と笑顔で部屋を出ていった。


66 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 02:58 ID:3Y7Q7zU.
小説無断転載厨房晒しage。

67 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 03:04 ID:xTpOpJe2
裕ちゃんは、近くの折り畳みのパイプ椅子に座り、さてと、と云った。
「今日はな、すっごく忙しいねん。この後、すぐに香川に移動や。東京に戻ってくるのは来週やねん。こんなに飛び回ってるとな、てきめんに肌荒れてくるねんで。紗耶香はまだ若いからエエけど、注意しいや」
「忙しいなら、今日は一体、なにしに――」
裕ちゃんは、私に広げた手をつきだして、私の言葉を止めた。
「ごっちんのことと、あんた自身のことや」
「え――」
後藤が、なにかしゃべったのだろうか?
私の思いを見透かしたように、
「ごっちんは、何も話してない。様子がおかしくはあるけどな……急に、仕事にやる気見せて……そやな、それこそ、紗耶香がいた頃みたいにな……みんなうすうす気付いてる。ごっちんの周辺に、誰かがいるんとちゃうか、って。矢口なんてな『オトコだよ、絶対、オトコ。チキショー』とかバカゆうてるねんで。
それとは別の話で、ウチはな、圭坊から相談受けたんや。紗耶香、追いつめられてるカンジやってな」
圭ちゃん、か……。
圭ちゃんにも、あれから会ってないな。忙しいのもあるんだろうけど、あんな意味ありげな態度で別れちゃって、悪かったな。また、ちゃんと会いたいよ……。
でも、でもね、今の私には……。

68 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 03:09 ID:3Y7Q7zU.
うざい。

69 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 03:16 ID:xTpOpJe2
「で、や。ウチは推理した。そして、結論に達した。娘。内で噂になってる、ごっちんの彼ってのは、紗耶香、アンアタや、ってな」
ビシ、と私に指さして、裕ちゃんは云った。
「そう……かなぁ?」
「なんや、煮え切らんなあ。キスくらいはしたんやろ?」
「うん、この前、ウチに泊まったとき」
あまりにもあっけなく答えたので、裕ちゃんは拍子抜けしたようだ。
「なんや、マジやったんか……。うっわー、それから先の出来事は、怖ぁてよう聞けんわ。ははは、ごっちんに聞いといたら良かったな……今、私の目の前に、レズがいます。ちょっち引くな」
「そこから先なんてないよ」
思わず吹き出してしまった。
そういうえば、後藤がタクシーで行ってしまったあの日から、ずっと笑ってなかった。
裕ちゃんは、私の顔をじっと見つめながら、
「圭坊が、心配しとったで。紗耶香が死ぬとか死なへんとか、どーのこーの」
探るように、私に目を向けている。観察されてるな、これは。
「ああ、あれは――」
「のども、痛めかけてるみたいやな。ボイトレの先生はなにやってるんや。ちょっと、注意したらなあかんな」
「これは、私がいいって云ってるの。お医者さんにも通いながらだから、平気」
「なんや、紗耶香はまだ若いねんで。なにを生き急いでるんや」
「……時間は、ないよ。若いからって、未来に無限の時間が広がってるとは限らないよ。私は、終わりまでの間に、やれることをやるだけだから」
裕ちゃんは、本気で心配そうに、云った。
「紗耶香、あんた……なんや、乾いた感じになった……。なあ、ホンマに、大丈夫か? その、ごっちんかて、紗耶香のこと、頼ってるねんで。彼氏彼女の関係なんやろ? 今日、忙しいのに、ここ来たのはな、実は――」

70 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 03:16 ID:qwRGXYVc
EかんG

71 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 03:17 ID:xTpOpJe2
>>66
ゴメン。ちょうと疲れてきてたところだから、辞める。おやすみなさい

72 :名無し転載厨房晒しちゃいやん : 2001/02/26(月) 03:31 ID:xTpOpJe2
やっぱ区切りいいところまで・・・

73 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 03:36 ID:3Y7Q7zU.
ダメ。やめれ。

74 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 03:37 ID:xTpOpJe2
カレシカノジョ、って云われると抵抗あるなあ。裕ちゃんの中で、私と後藤はすでに、カップルなんだろうか?
「後藤はね、いつまでも可愛い妹だよ。つき合ってたり、って関係じゃないし、少なくとも、私の側には、そんな感情はないし」
照れがあったのだ。それは間違いない。
だから、裕ちゃんに、ズバリ指摘されて、冷静なフリで、否定したのだ。
ただ、
私は、裕ちゃんの表情が凍り付いたことに気づかなかった。裕ちゃんが云おうとした言葉の意味を、先に考えるべきだったのだ。
「ちょい待ち、紗耶香」
「後藤さ、最近、あぶなっかしかったから。だから、合わせてたんだ」
「紗耶香ッ!」
「私にそっちの趣味はないよ」
私は、その直後、死ぬほど後悔することになる。

75 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 03:38 ID:xmgjxlnk
ここまでやったら全部やれ

76 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 03:41 ID:xTpOpJe2
>>73
関係者?
だったら、ちょうど、買ってでも続きを見たくなる部分にさしかかったので本当に辞めるよ

77 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 03:47 ID:3Y7Q7zU.
関係者ではない。
ただ、その本は持ってる。作者に失礼だろ。

78 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 04:11 ID:3Y7Q7zU.
先ほどからキツイ口調で突っ込んでしまって申し訳なかった。
でも、同人誌とは言え本のかたちになって世に出ている小説なんだから、
それをいきなりこんなかたちで転載するのはいかがなものかと俺は思う。

79 :アンdヽ(`Д´)ノ : 2001/02/26(月) 04:24 ID:XwItJr2c
オウイェーミラコーミラコー
今の時間見てなんじゃこーりゃなんじゃーこーりゃ
登校なーんて意味ねえNight!!!

80 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 07:50 ID:uczSgzYY
私は、関係者です。
まあ、この辺りで勘弁してくださいよ。
よろしくお願いします。

81 :名無し娘。 : 2001/02/26(月) 11:17 ID:Vi2f4wHA
僕は…イヤだ!!

82 :名無し娘。 : 2001/02/27(火) 00:15 ID:MXh7DI0o
お願いだから全部載せて下さい。
僕お金無いから本買えないんですぅ…

83 :名無し娘。 : 2001/02/27(火) 00:26 ID:o5W8hD1s
>>82
関係者がヤダって言ってんだから、諦めようよ。
金無いって言っても、たいして高いもんじゃないだろ?

84 :名無し娘。 : 2001/02/27(火) 18:25 ID:/O4G3Ahs
どこで買うのかわからんのですよ。

85 :名無し娘。 : 2001/02/27(火) 20:30 ID:o5W8hD1s
>>84

ここに書いてあるよ。

ttp://green.jbbs.net/music/108/ichigoma.html

86 :名無し娘。 : 2001/03/01(木) 08:43 ID:vAFB.x7.
狛犬ってレベルスゲー落ちたな
続き読みたいとも思わないし、オチも読めちゃったよ
まさか狛犬がこんな駄作書くとはね

87 :名無しさん : 2001/03/04(日) 09:37 ID:LP26CHJ6
>>86
なんか、寸止め気分なので、どんなオチなのか教えてください

88 :名無しさん : 2001/03/04(日) 09:39 ID:LP26CHJ6
>>86
修正。どんなオチだと思うのか、教えてください
(読んだ人が本当のオチをバラされたら萎えるので。いつか、本物を読む機会が
あるかも知れん。その時に、オチ予想との読み合わせをしますので)

89 :名無し娘。 : 2001/03/14(水) 02:13 ID:wDdrnjSs

     ▼\          /▼
       \ \      / /
        \  ~⌒~⌒⌒ \/
         (  /~⌒⌒⌒ヽ)
         ( /γノノノノ @ヽ
 |\      | |( | ∩  ∩|)|   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  \ \     |从ゝ_▽_从 <  りかちゅー
  / /    /  \   ー=_ノ    \_____
  \ \   /           |
   \ \|          _)
    ●●/   \_)    /
     ●|          /
        \       ⊃⊃
           ―⊃⊃⌒



90 :名無し娘。 : 2001/03/14(水) 02:27 ID:wDdrnjSs
(T▽T)

91 :nanasi : 2001/03/14(水) 15:09 ID:R3fli7Lc
test

92 :nanasi : 2001/03/14(水) 15:11 ID:R3fli7Lc
駄目か・・

93 :名無し娘。 : 2001/03/14(水) 15:22 ID:K1uYXV8o
薬品責め

94 :名無し娘。 : 2001/03/26(月) 02:34 ID:BE1KjGjk
r

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